第二十回 ポジとネガ

 あ、まずい。

 うとうとを繰り返していたら、とんでもない時間になってしまっているじゃあないか。

 頭も回らないし、ネタも浮かばない。なにより時間がない。

 

 という訳で過去文章の再利用に走る。

 勘弁してください。

 

 

 ポジティブとネガティブ、長所と短所。

 良いところと悪いところ。得手不得手。

 ま、そんな意味合いだと思ってください。


 創作において、書き手の皆さんが重視するのはどちらですか?

 おそらくですが、多くの方が長所・良いところを重視するでしょう。

 得意なやり方と言い換えてもいいかな。


 得意なジャンルを、得意の書き方で、好きなように書くのが一般的でしょう。

 作品の明るい面を強調して、いいところを読ませようとする。

 ま、普通はそうしますよね。

 勢いとか、ノリとかに任せて、良いところを伸ばしていく。

 実に前向き、ポジティブだ。


 私はそういう考え方じゃなくて、とにかく悪いところを潰していこうとします。

 読者に突っ込まれそうなところを探して、それらをひとつひとつ潰していく書き方です。

 そうする理由?

 だって、恥ずかしいじゃないですか。

 

 自信満々にさぁ読んでと投稿して、「あ、ここの文章、変じゃないですか?」とか言われるの。

 少なくとも、私ゃ嫌だよ(苦笑)

 疑問持たれるのなら文章じゃなく、お話に対してもらいたいわ。


 けして完璧主義ではありませんが、出来るだけおかしなところは無くしておきたいって考えてますし、出来るだけ実行もしています。

 全部出来ているなんて口が裂けても言えませんが。

 それでもひとつでも多く無くしていこうとしてる。


 大雑把な例えですが、右手に持っていたボールペンが、次のシーンでシャーペンになってちゃ変でしょ?

 落とした十円を拾い上げたシーンのあとで、銀色の硬貨をポケットに仕舞ったとか書いたらおかしいよね?

 だから、そういったおかしなところがないか、書いたもののネガをひたすら潰して回ります。


 そういう書き方だから、必然的に人様のを読むとお話的に不自然なところとか、おかしなところに目が行きます。


 残念なことに、たいていの読者はおかしなところがあっても、それを上回る目立つ眩しいところにしか目がいかない。

 眩しい部分が好きだから、そういうのをもっとくれと、作者に気分の良くなる甘い言葉を投げていく。

 気分良くした作者は、おかしなところをよくすることをせず、眩しい部分を磨くことに注力していく。

 派手で面白いが、土台がぐらぐらの人気作の出来上がり。

 いっぱいいるよね? 人気があるから書籍化したけどあっさりと打ち切りになるWEB発小説。


 別に私の見方が正しいとか、そんな気はないんですよ。

 私は面白い、いや、普通に読める小説がほしいだけ。

 

 書き手のやりたい書き方で構わんのです。

 ただ、たかが素人の読み手にあっさりと指摘されるような不具合を残したまま表に出さないで。

 こっちの好みに合わせる必要なんかない。

 ちゃんとした読み物をみせてくれ。


 要するに何が言いたいのかというと、上ばっかり見てねーで足元しっかりね。

 WEB書式でしか書けねーのなら、それで読んで理解できるものを作ってくれ。

 ランカー上位の真似っこするのなら、表面だけじゃなく、中までゴリゴリに真似てくれ。

 中途半端は読み辛い。

 

 真似するのは決して悪くない。

 一部の天才を除けば、誰だって模倣から始まっているんだから。

 隠そうとするな、堂々と真似ろ。

 そこから真似だけで終わらず、何かをつかみ取ってくれ。

 

 

 昔、読んでておかしなところを感想に書いてたら、書き手さんがいつの間にか更新しなくなっちゃったことがありまして。

 その際書いた愚痴文章を切り張りして再利用(苦笑)

 原文はもう少し具体的な出来事をネチネチ書いてました。

 

 以前は結構アクティブな読者していたんですよ。

 まぁそれで若い芽いくつか摘んじゃったんで、やらなくなりましたが(自爆)


 もうね、人は人でいいじゃん、と(自嘲)


 てな感じで今回は終わり。

 ではまた次回。

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