第15話 ラッシュガードの甘い誘惑②

 で、私は和田くんに探りの電話を入れてみた。

(そうなんです!時はメッセじゃなく電話の方が絶対いいのです!!)


「和田くんってさあ……ラッシュガード持ってる?」


『いや、持ってない。やっぱいるかな??』


 私はスマホに向かって全力で否定する。


「和田くんが?? いらない!いらない! だって和田くん真っ黒じゃん! 今更だよ!」


『いや、Tシャツの下は白いよ』


『このバカ!!あらぬ想像をしてしまうじゃないか!!』と心の中で悪態をつきながらも電話口では和田くんを言い包める。

「だからじゃん! 焼けてないところもキレイに焼かなきゃ!」


『そっか!それもそうだね』


 フフフ! これでじっくり観察ができる『胸ボッチ』のサンプルを1個ゲットしたぜ!



 と……こうまでして暗躍したのに……

 当日は台風による暴風雨でプール遊びは中止となり、私と美咲のは……あの“ハルキ”(番外編 小さなエロリストを参照下さい)の様には上手く行かなかったのだった。




                       第16話へ続く



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