第4話 エチケット袋もチャラいおせっかい??①

 <今回は田中さん視点です>



 集合場所にはもう和田くんが居た。


「えっと!これ!」


 和田くんから……

 目の前にグイッ!と突き付けられたのはどこかのショップの可愛い紙袋だ。


「何? 似合わないものを持って……」


「ウチの姉ちゃんが『クラス委員のに』って」


 私はその言葉にほんのちょっぴり『ゲッ!』となる。

 頭の中で……

 和田くんに『なんでやねん!』とツッコミを入れる自分の姿が浮かんでしまったからだ。


「いやいや勘弁して! アンタと漫才やんないから」


「あったりまえじゃん! なにてんの?」


「あっ! !! そういうやめてよね!!」


 和田くんは

『はあ~っ??』って顔をしたが、あくまでもいけないのはカレのほうなのだ!

 断じて私ではない!!


 自問自答する私に和田くんは余計な事を言う。


「……紙袋持って、何、胸張ってるの??」


「またあ!!」

 カチン!と来た私は和田の野郎の手の甲をパンっ!とはたく。


「くだらないこと言ってないで、さっさと説明してよ!!」


「いや、説明も何も……何が入っているかオレ知らんし……姉ちゃんから『中身は見るな!』って言われてるから……結構 角っぽいから……BL本とか??」


「和田!! てめえいい加減しろよ!! 人の趣味チャカすな!!」

 ともう一度腕を振り下ろしたが、

 和田の野郎!!ヒラリと身をかわして

 腕は虚しく空を切った。


「じゃ、そういう事で!ヨロシク!!」


 逃げられた!!

 相変らずチャラいヤツだ!


 で、和田が残していった紙袋……

 口を閉じている可愛いシールを剥がして開けてみると


 手紙……私宛??と……

 薬??

 ……酔い止め、止瀉薬、便秘薬……痛み止めなんか4種類もあるし……

 あ、エチケット袋だ。

 こっちのチャック袋は……シュシュだ!可愛い!! 

 ん?これは……“サニタリー”??



 和田くんのは私たちのセンパイで今は生徒会の役員さん……去年はクラス委員やっていたって、カレ言ってたな……


 私は小さな封筒に入っていた手紙を広げた。




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