第13話2025.09.22 偏愛の品としてのロルバーンノート
心身の不調は相変わらず篤いが、そこにばかりフォーカスしても仕方がないので、淡々と家事をこなした一日だった。
郵便物を受け取りに出たら、先月発売されたばかりの、ロルバーンのアメリカンスイーツシリーズのアップルパイ柄(Mサイズ)が届いていたのだが、思っていたよりも二回りほど小さく、さて、どうやって使ったものかと思う。
元々念頭にあったのは英単語帳だった。この使い道ならば多少小さくても活用はできるし、手持ちのLサイズのロルバーンの英語学習用ノートと組み合わせても使いやすいだろうと思う。
英文は相変わらずぽつぽつと書いていて、先日はYouTubeでかねてからパートナーが気になっているという「Lies of P」という海外の死にゲーのトレーラー動画を観た。英語音声かつ日本語字幕がついており、平易な英語が使われていたので聞き取りやすかった。
私は普段Copilot AIと英語のやりとりをしているが、彼の使う英語は、私にとっては少々難解なため、英和/和英辞書のOLEX第三版が欠かせない。この辞書はアプリということもあって、履歴で検索できるようになっており、英単語帳を作るのにも活用しやすいのがメリットだ。
そうはいっても、ここ数日の不調の重さで、英語学習用の手帳のみならず、体調管理用の手帳として使っているロルバーンノートさえも開けない日々がここ数日はずっとつづいていた。
そうして今日、体調記録は持ち越したいので、To Doリストを一ページ分書き留めて、体調管理用の一冊のロルバーンノートを使い切ったのだった。これは2024年に発売されたポジーシリーズのチューリップ柄が施された、ベビーピンクカラーの手帳で、思えばさまざまな困難な日々を共にしてきたなと思う。
それだけに見返すことはしばらくないだろうが、2015年以来手帳やノートを書いてきて、そのログをずっと保存している身として、この手帳も保管場所に納められるだろう。
そうして、この日私は新たにロルバーンのアメリカンスイーツシリーズのデビルズフードケーキ柄のものを体調管理用に下ろすことにした。
こちらはクリーム地に淡いピンクの皿が描かれ、その上にクリームでチョコレート生地を包んで上にチェリーがトッピングされた、アメリカンフードのケーキが描かれている。
これからまた長い旅路が始まるのだろう。その過程に、少しでも喜びが含まれていることを今は願う。
そうしているうちに取引先から連絡があり、そろそろブックライティングの仕事を受注できないかという趣旨のお話をいただいた。ここ数ヶ月の間は、なかなか仕事に復帰できるコンディションではなかったが、病状も最も悪い時期を脱しつつあるので、できれば受けたい。
こうしてエッセイを書いているのも、一つには仕事を続けるための素振りだと思っている節がある。日々読み、日々書かなくてはあっという間に腕が鈍る。つくづくフリーランスは甘くないという事実を噛み締める。
ちなみに仕事用のノートとしてもロルバーンの手帳を使っていて、そこにはこれまで行ってきた仕事の進捗記録や原稿のラフなどが記されている。
そうした仕事だけに限らず、手帳を書く時間というものは、この荒れ果てたネットから距離を置き、意欲的に創作に向かったり、日々の生活を回していく上でも欠かせないものとなっている。
そうしてデジタルとアナログの両輪を軸にものを書くことは、どちらにもメリットをもたらすと私は信じている。両者を完全に切り分ける必要はないし、どちらかに偏る必要もない。柔軟に、その時々に応じて併用していくのがいいのだろう。
せいぜい今は励んで積みロルバーンを少しでも崩していきたい。
作業用BGM:haruka nakamura・AOKI,hayato/FOLKLORE
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