ƊȢBLɆW&ĀᴙʀmƵ《ダブル・アンド・アームズ》
卍丸修多羅
プロローグ 『未知との遭遇』
一体どうしてこうなった?
俺はダンジョンで普通に戦って普通にお金を稼いで、普通に生きていただけだ。
頑張ってたことと言えば毎日ダンジョンに潜り自分の成長を諦めなかったことぐらい、最強チートの会得や美少女仲間のハーレムのような高望みはしなかった。
『ブワッ……』
魔物が闊歩する大拠点、ダンジョンの第一層。
メインの大きな空間から少し離れた洞穴。それの前に立ち呼吸を落ち着かせていた。
幸い近くには誰もいない、まあせめてもの救いだろうか。
もし近くに誰かいれば、こんなあり得ない状況に今にもひっくり返ってことが大きくなるだろうから。
(これは夢、夢夢夢ッ!!!)
右手で顔を押さえ顔をくしゃくしゃにするが、ソレはお構いなしに口を開いた。
「おうおう随分と辛気臭い顔しよってこの腰抜け坊主ゥ!脳髄でもしゃぶり尽くしてやるかのう、シャキッとせいシャキッと!」
「ヒィ!???」
岩壁に反響するように発せられた大きな声に再びビビる!
ただでさえ不安定な俺の心は、ダムの壁に入ったヒビのように決壊しかけていた。
「全く……目が覚めたと思ったらヒョロガリ色白の童じゃと!?最悪の目覚めじゃ全く!」
「お……おお…………」
左腕の手から肘までを覆う青白い防御膜、俺が授かった唯一の能力。
コモンスキル『プロテクター』。
その見慣れたはずのコモンスキルは、不思議なことに目と口が出現していた。
「しかもここはどこじゃ!?魔力は薄いわ、岩場が多くて暗いわ、ジメジメで湿気が多いわ…………ワシの人生いったいどうなってるんじゃこれはァァァ!?さっきのゴーレムの方がまだ頼り甲斐あったぞ!?これは拷問か、拷問なのk……」
「お前ッさっきからガタガタうるさいんじゃああああ!!!考えてんだから一旦黙っとけえええええ!!!!!」
『ガゴゴゴゴゴゴ!!!』
壁に思いっきり青く光る左腕を擦り付け、喚くソレを必死に痛めつける!
目にきらりと涙を浮かべながら…………
「うがァ!?貴様ワシを殺すつもりk……ウガガガガガ!!!」
「どうして……どうして左手が喋るんだよォォォ!!!」
俺の左腕は、呪われた。
なぜなのか、どうしてなのか、あの偶然の出会いは俺を大きく変えることになった。
仄かにそよぐ風が、俺のこの先を暗示している。
そんな気がしたのだった。
俺の名前は、黒鐘コハク。
18歳。
特技、諦めないこと。
趣味、まだなし。
保有スキル────【武装王】
これはそんな俺とひょんなことで出会った────
奇妙な武装との物語である。
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どうも卍丸です、この度この『
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