第10話 音楽は1人でも楽しい

でも、色々なレベルのバンドに加わったことで、もうバンドをメンバーをしっかり固めて、やりたい気持ちはほぼ無くなった。


今なら本気で1人で何でも出来る。

休学を挟んで、とにかく学校以外のことをやめた。

家で1人で少しは、曲は作ったし、弾いてみたとかの動画は、リハビリを兼ねてやった。

グランドを弾かなくなって、明らかに筋力が落ちつあ、良い音が出なくなった。

今は家にないから、もうそれも諦めてるけど。

1人で作る音楽を、本格的に作り始めて、別にバンドやステージにこだわりがある訳じゃないのもわかった。


自分の頭の中にある音楽を、どんな形でも良いから、形にして人に聴いて貰えれば、それで良い。それが、好きなんだと気づいた。

早くに気づいていたら、早くにボカロPにシフトしてたかも知れない。

そこまでネットの世界、限定でやりたい訳じゃないから、雑多な仕事をしているけれど。

ステージで煽らなくても、オープニングミュージックが良ければ、何万人もが、きゃーって言ってくれる。それもLiveの一部だし、無くてはならない物だから。


僕らも、もう30歳だ。

音楽にしてもお笑いにしても、大抵の親や大人は、30歳までは何とかしても、そこら辺をキリにしろと言う。


最初のメンバーは、元から友達だから、音楽のために、付き合った訳じゃない。

大学卒業あたりからは、応援してくれた拡大メンバー込みで、仲間毎年旅行するぐらい仲が良い。

医者も2人いるから、僕の体調もいつも気遣ってくれる。

日本一難しい大学を出て、初彼女と早くに結婚して良きパパになっているヤツもいる。

夢を叶えて、小学生からのゲーム会社で、ゲーム開発の仕事をして、奥さんと旅行に明け暮れているやつもいる。

田舎で兼業農家もいるし、真面目にサラリーマンやってるヤツもいる。

公務員になったのが、2人。

まだ、バンドじゃない音楽と向き合いながら、博士論文を書いてるヤツもいる。

サラリーマンを辞めて、やっぱりギターやりたいと、今真面目にギターの練習に全力をかけてるヤツもいる。


大学のメンバーも、田舎の祭りで演奏するのを、何人かで見に出掛けた。

田舎でドラム叩いてるには、もったいないぐらい、変わらずうまかった、学校の先生もドラムは、変わらずうまかった。

やめて、仕事でドラム叩かないかなぁと思うぐらいの、腕前だった。

ギターが上手かった先輩は、まだバンドを続けていて、サラリーマンをしながら、関西からワゴン車で、毎週のように東京近郊でライブしていて、この人も上手い。

それぞれ、ちゃんと上手い。

若いやつ、大手レコード会社から、声がかかったけど、今のバンドメンバーとやりたいと残ったら、1年半で話は無くなった。バンドとやった1年半で、伸びなかったのが、多分理由。

バンドが大事と思える仲間でも、良くない結果に繋がることもある。おそらく他のメンバーも、彼女もそれは全く後悔はしていないようだ。


色々見てきて、皆んなが音楽で生活したい訳では無いのも、何となくわかるようになってきた。

もちろん、音楽のために上京しても、デビューとか言う以前のところで、努力を続けるのは自分には無理と、自分で諦めたヤツもいる。

皆んなそれなりに、頭が良くて、色々みえるから、やり切る前に諦めるのか、やり切る覚悟が、最初からあまり無いか、どちらもあるけれど。


あくまでも、デビュー前のバンドで、良いバンド、上手くいくの条件とは何だろう?と考える。


まずは、各楽器の演奏レベルが、それなりに揃っていること。

例えばボーカルで曲が作れて、歌が抜群に上手い、これは、たいていはデビュー時に、後ろの人間は切られる。他ねかメンバーは、曲作りにアイデアをくれるとか、アレンジ能力が高いとか、何かが無いと、誰かが突出していると、ビジネスだから、出来る子は引っ張るけど、そこそこには代わりがいるか、他でミュージシャンを集めた方が成功率が高いから、分解されることが多い。

少しバンドも増えたけど、マルチで楽器が出来る人も増えたから、バンドは苦難の時代だ。


飛び抜けた人がいると、周りも劣等感を持ちやすいから、やらないてと言い出す可能性も高く、空中分解しやすい


他より明らかに下手な、メンバーの1人がやめたくなって、結果巻き込まれて、分解となりやすい。


俺だちだけの何かを、全員が理解して持っているグループは強い。

若さなのか、エモさなのか、そのメンバーでしか出せない雰囲気のあるバンドは強い。1人1人が自覚があると、絆は出来て強い。

俺たちのサウンドとか。

ローリングストーンズなんかは、そんな例かも知れない。

型があるのも強い。ハーモニーが最高とか。バックコーラスには出せない一体感とか、


全員が同じ方向を向いているのも大事。

プロ直前でメンバーが変わるは、レコード会社の意向とかもある。が、やっぱり方向性やまとまりに欠けるメンバーが外れた例は多い。

プロになって、東京ドームに立つ?!これぐらいは、共有されてないと、今の会社の仕事が気になるメンバーがいたら、まとまらないから、分解してしまう


才能のある人に、おんぶに抱っこのメンバーだと、不満は出来やすい。俺にしかない、バンドのために出来ることは、必要。

ムードメイカーや、話し合いのまとめ役でも良いのでかも知れない。誰かの機嫌取りでも。皆んながアイツがいないとダメと感じる何かが。







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