コメント失礼いたします。

@Tokotokaさまの本作は、音のひとつひとつに耳を澄ませ、幼少期の絶対音感の習得から始まる音楽人生の記録を、まるで音符がページの間を飛び跳ねるように描き出した、瑞々しい回想録のようです。母の手作りの旗とともに響きを覚え、ピアノと向き合う幼い日々の丁寧さ、そして初めて「仲間」と音を交わす予感が漂う中学時代までの描写は、確かな温度とリアルさを感じさせます。「響きの違いがわかるようになったのは、僕が２歳になる直前だった」という具体的な描写から、音楽への感覚が体に染み込む様子が、生々しくも愛おしく…

音楽を生活に染み込ませ、仲間と交わす喜びや葛藤の芽生えを、静かに、しかし力強く語る文章の奥に、少年の好奇心と真剣さが光ります。

最後になりましたが、自主企画へのご参加まことにありがとうございます。