51話 終焉に咲く、希望の花



ユリの浄化の光が満ちて、呪いと悪魔の残滓は次第に消え去っていった。

教祖たちも、かつての怒りや悲しみを手放し、普通の少女へと戻っていく。


スイレンは静かに微笑んだ。

「これで、やっと終わったね。」


「うん……」ユリは振り返り、教祖たちの顔を見渡した。

そこにはもう、憎悪や怨念ではなく、穏やかな瞳があった。


それぞれが過去を背負いながらも、新しい一歩を踏み出す。

世界はまだ傷ついているけれど、確かに未来への光が見えていた。


ユリは呟いた。

「終わりじゃない。これは、新しい始まり。」


そうして黒百合の呪いは解け、終焉に咲いたエンド・フラワーは希望の花へと姿を変えたのだった。

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エンド・フラワー ──終焉に咲く希望の花── シリウス Sirius @00241980

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