黒い日記帳が落ちていた。拾って、読んでみた。
その日記は「教授」にすすめられて始まった。
しかし10日後、唐突に終わった。
日記を書いた人物は、初めこそ書くことを面倒だなんていっていたものの、すぐに日記をつけることに楽しみを見出します。
帰省した村で奇妙な出来事に遭遇し、嬉々として記録する彼。
それからは大きな出来事はなく、次第しだいに、村での平和な日常に退屈してきます。
ちょうどそんな頃に、彼を襲う強烈な出来事。
しかしそれは彼を喜ばせず、帳面に記録が続くこともなくなってしまいます。
狂っていたのは、不気味な日記帳か、書いた人か、あるいは——。
この日記が「落ちていた」という事実が余韻を持たせる、じんわりと怖いお話です。