大人に近付いているけれど大人じゃない アンバランスな彼等へのメッセージ
- ★★★ Excellent!!!
中学一年生。
楽しさと共にたくさんの不安が増す、自分と周りのことだけで精一杯の頃でしょう。
当たり前にある世界がいつか壊れるのではないかという、わけの分からない不安。
一歩離れたように冷静に現実を見る目。
願えばもしかしたら夢のようなことが起こるかもしれないと期待する心の片隅。
大人に近付いているけれど、まだまだ大人じゃない。
そんなアンバランスさが、作者様の透明で繊細な表現で描かれます。
もう何度も胸をギュッと締め付けられました。
これから大人になろうとする子供たちに、もっと力を抜いて、周りに頼っていいんだよという優しいメッセージを感じます。
多くの方に読んで頂きたい一作です。