第四十二話 次の課題
2日目
大愛は今日も筋トレなど諸々のメニューをしっかりこなし、魔具庫を使えるようになるために思いついたことや調べたことを片っ端からすることにしてみた。
まずは普通にペットボトルを何度も何度も魔具庫に入れようとやってみるが、昨日とはなんにも変わらずカサカサ動くだけ。
昨日からほとんどの時間をこの作業に使っていたから何も変わってないのは大愛が一番よくわかっているし当然辛いと思ったが、そう思う度に昨日の夜のことが頭を過ぎる
『そうだよな、もっと自信を持って俺自身のやり方でやらなきゃな』
『常識に囚われるな俺!お前のやり方でやれ!俺!』
そう考えてから行動に移すのはやっぱり大愛だなと周りが頷くスピードだった
昨日夜家に帰った後に思いついた自分の魔力を込めたものならもしかしたら魔具庫に入れられるんじゃないかというのをやってみることにした。
まず魔力を込めるからいきなりだがバサラでやることにした、本気でやろうと思うと気づかないうちに目が赤く開眼しておりバサラにはすぐ魔力が込められた。
それを魔具庫に入れようと「ハァァァァ!」と気合いを溜めるように声を出しながらバサラに手をかざすと、今までのが嘘だったかのようにすっと自分のどこかにバサラが入っていったような感じがした。
大愛は感動してガッツポーズをした、少しやり方を変えただけで別人かのような動きをしたのだから、少し離れていたところから見ていた華廉も驚いていた。
華廉はどうやったのかなど大愛に聞いたあと素直に大愛の努力を褒めたあとにこう言った
「じゃあバサラを魔具庫から取り出してみてくれ」
大愛はポカンとした、そう忘れていたのだいくら魔具庫にしまえたからって取り出せなければ意味が無いじゃないかと頭を抱えた。
華廉からはとりあえず感覚でやってみろと言われので、言われた通り感覚でやってみるがそりゃあできない、何が感覚だよと思いながら何度も続けるがやっぱりできない
だからすぐにまた別の行動に移した
「凜奈ちょっと協力して欲しいんだ」
すぐそこでナイフに魔術を込める練習をしていた凜奈に協力を願い出たのだ
「え?まぁ別、私にできることならいいけどさ、なにすんの?さっき魔具庫にバサラ入れられてたけどあんたのことだからまだ魔具庫関連なのは予想つくけど、まさか取り出せないとか〜?」
話そうと思っていた内容の3分の1程を予想して言われてしまい、少し自分の考えてることが相手からしたらバレバレということにドキッとしたが、すぐに切り替えて協力して欲しい内容を伝えた
「俺と模擬戦をして欲しいんだ、戦いの中で咄嗟に魔具庫を使おうとしたらいつもと違うような感触が出てくるんじゃないかと思ってね」
そのなんとも普通に考えたら絶対考えつかないような提案を凜奈は少し考えたあとやろう!と頷いたが、大愛の前に人差し指を突き出してこう言った
「ひとつ条件がある、私はさっきまでいつものように強化魔術の練習をしていたの!普通に魔術出すのが苦手だから…そこで私は強化魔術を色々試すからそれだけ了承してくれれば大体のことには付き合うわよ」
大愛は考える前にすぐ頷いて簡単に準備運動をしてから対戦の構えに入った
大愛が構えに入ったのを見て凜奈も腰の鞘からあの時使っていた小型ナイフの魔具を取りだして、器用にナイフを回す動作をしてから構えに入った
「それじゃあ頼むよ」
「ちゃんとその気になれるように殺る気で行くわ」
たまたますぐそこを通った、昼間から酒を飲んでいた道にかなり無理やりだが審判を頼みこみ、嫌そうにしていたが開始の合図をして貰えた。
開始の合図がなるとすぐに凜奈が距離を詰めに掛かった、宣言通り大愛を殺る気で
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