第十二話 現場入り

 初めての風紀委員での仕事のために第六部隊の部屋に集まると既にメンバーが電透以外揃っていた。

「あれ?電透…さんは?」

まだ関係値も浅いのでさんづけで洸沙に聞いてみた

「いや〜先に現場入りしてるんじゃないかな〜」

「そういうやつだし」

「え!?先に!?」


 このメンバーの中では特にやる気がなさそうな人だと思っていたが、まぁ人にはそれぞれあるだろうけど、まさか先入りしているとは思わなかった。

「まぁ他にも理由はあると思うけど、大愛のこと相当嫌ってたしね〜」

「あぁそういえば…なんか嫌われてたんだった…」

「あいつもあんまり会いたくないだろうけど、これは仕事だからさ、さっさとやって帰っちゃお」


 洸沙さんにそう言われ現場に出発した

「なっなんだか午前とは雰囲気が違いますね…」

 現場に着くと咲綾が小さな声でそう言う

 確かにいつもの街とはなんだか雰囲気が違う、すると奥から電透が姿を現した、体は傷と血が沢山ついていた

「チッ、ここの雑魚はどうなってるんだ?多いって言っても普通の魔物のはずだろ?まるでレベル6ぐらいの魔術師と戦ってるみたいだ」


 その時大愛は思わず声を出す

「魔物にもレベルがあるの?」

 それに対して電透が怒りを表しながら言う

「クソ全能力者、てめぇはそんなことも知らねぇのか…今は気に食わないとか言ってる暇がねぇから教えてやる魔物や魔人、魔獣にだって魔術レベルがあるそこら辺にいるのは大抵レベル2くらいだが群れで動いてるだけでそれは脅威になる」


 そんな知識を聞いているうちに魔物が前方から湧いて出てくる

「クソ、こいつらいったいどこから湧いてるんだ?」

「あっあの私の能力でこの周囲くらいならすぐ索敵できるけど…やった方がいいですよね?」


 さっきまでずっと静かだった咲綾が突然声を上げて問う

「咲綾頼んでもいいかな?」

「うっうん蓮哉君」

「周囲索敵魔術(サーチャーズエリア)!」

「私はここから指示を飛ばすから任せて!…」

 一同「うん!」

 そして同期5人の戦闘が開始された

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