第5話 C級ダンジョンソロ攻略
スキル所得を完了した圭太は不気味な廃病院の形のダンジョンの奥へと更に進んでいた。
奥へ行けば行くほど、よりダンジョン内は不気味になっていく。
周囲も入り始めた時よりもかなり暗くなり、足元によく注意して歩かないと転んでしまいそうだった。
歩いている道中でまたハイ・グールの群れに襲われたが、ノーダメ&ワンパンキルだったので道中の事は敢えて端折ります。
1つ伝えることがあるとすれば、ハイ・グール達がドロップした魔鉱石を大量に取得できたと言うことだけである。
魔鉱石とはダンジョン内の魔物が偶に落とすピンクと紫が混ざったような不思議な鉱石のことだ。
俺の手に埋め込まれているAdamもこれによって作られている。
これが地上では割と貴重らしく、地上へと持ち替えり、DICへと持っていけば1個それなりの値段で換金してくれから魔鉱石を求めてダンジョンへと潜る探索者も多いらしい(そうネットに書いてあった)。
俺は運のステータスが高いのか1体辺り約10個ほどドロップしまったため、手元には約200個程の魔鉱石を所持している。
本来ならこの数の魔鉱石を持ち帰ることなどできないが俺には【アイテムボックス】と言うスキルがあるため、重量・容量気にせずにアイテムを所持できるのだ。
はい、チートですね。チート素晴らしい。
そうこう話していると気がつけば今までに見たことないほど巨大な扉が目の前に現れた。
所持したスキル【解析鑑定】によって扉の奥から感じたことのない禍々しいオーラが滲み出ている事がわかった。
恐らく、この先にダンジョンのボスがいるのだろう。
今回のダンジョンは
扉の奥から感じる殺気に恐れず、俺は扉に手を付き、ゆっくりと開いた。
目の前には親の顔よりも見た大量のハイ・グールとその中央でボロボロの椅子に座ったグールが1匹見えた。
中央にいるグールは周囲のグールとは逸脱して違う点がある。
それはどのグールよりも二回りも大きく、腐った肉が肥大化してさながらボディビルダーの筋肉を持つ巨大な存在であると言うこと。
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敵を感知
※Warning※
警告!!
ダンジョンボスが出現!!
個体名:グール・キング
種族;屍人族
危険度:B級
HP:5000/5000 MP:1020/1020
詳細情報を【解析鑑定】で看破しました。
スキル:【種族強化】Lv.50
:【毒霧】Lv.20
:【硬皮】Lv.20
:【剛力】Lv.40
:【身体強化】Lv.30
:【従者召喚:ハイ・グール】
:【情報遮断】Lv.5
耐性:【氷結無効】
:【物理攻撃耐性】
:【毒無効】
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【解析鑑定】のスキルが相手の情報を看破してくれた。
情報遮断を持っていたみたいだけど、悪い、俺に隠し事はもう通用しないんだわ。
ステータスを見てもわかる、こいつはおれよりも格下だ。
そう思った瞬間から、とっくに俺の中の恐怖などどこかへと飛んでいってしまっていた。
ただ、こいつらをぶっ倒して証明する。
俺は1年前の俺とは違うことを。
「ぴぎゃぁああああああああ!!!!!!」
グール・キングが甲高い雄叫びを上げると強化されたグール達が一斉に襲いかかってきた。
「もうこの光景は見飽きたっての!!」
グール達の動きを見ると確かにグール・キングのスキル【種族強化】によって動きも力も今まで見てきたグールよりも格段に向上している。
しかし、所詮格下が強化されても格下に過ぎない。
俺は見飽きたグール達の動きを全て読み切り、大振りな攻撃の隙を突いて顔面に拳を叩き込んでいく。
グールが一体、また一体と死んでいくもグール・キングによって何度もグールが召喚される。
しかし、俺は只々殺していく。
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小川圭太様のレベルが上がりました
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何度でも何度でも、俺に向けて牙を向けてくるもの達を打ちのめす。
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小川圭太様のレベルが上がりました
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あの時、チャラ男の手下にやられた時のことを思い出せば思い出すほどに俺の攻撃は加速していく。
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小川圭太様のレベルが上がりました
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そして……ものの数分でグール達の群れは居なくなり、グール・キングだけがその場に残った。
グール・キングは再びグールを召喚しようとするが魔力切れを引き起こし、召喚する事が不可能になっていた。
「あとは……お前だけだな」
「グゥ……」
俺の目を見たグール・キングが思わず後退りする。やつは俺に恐怖しているのだ。
「グ……グギャォオオオオオ!!!!!!」
グール・キングは紫色の毒霧を俺に向かって吐いてきた。
しかし、俺は瞬時に飛び上がって毒霧の届かないグール・キングの背後へと回った。
「ほら、こいよ」
「ググググ!!!! ギャアアアアア!!!!」
少し挑発しただけでグール・キングは激昂し、自身に【身体強化】を使い、いきり立って拳を振るって来た。
しかし、俺は奴の腕を片手で軽々と掴む。
「遅せぇし、効かねぇよ」
「ググッ!?」
「パンチってのはな……こうやんだよ!!」
俺はそのまま左手でグール・キングの顔面に拳をぶち当てた。
グール・キングはまるで質量なく吹き飛ばされ、ダンジョンの壁にめり込みそのまま絶命した。
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グール・キング1体の死亡を確認
累計500体の屍人族の討伐した為、称号:【
ドロップ品があります。
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グール・キングが力無く壁から落ちると共に身体が溶けていくと、大量の魔鉱石と木箱が出現した。
俺は魔鉱石をアイテムボックス内へしまい入れてから木箱の中を確認する。
中には武器と防具が入っていた。一つは取っ手が太い骨でできた禍々しき見た目の短刀と短刀に似た骨でできた腕を護る籠手の様な物だった。
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ドロップ品:不明(未鑑定品)×2
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未鑑定品のアイテムの情報は鑑定スキルがなければ見ることができない。
中には呪われたアイテムもある様なので装備前にしっかり鑑定した方が良い。
「解析鑑定」
俺がスキルを使うとすぐに情報が出た。
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アイテム名:毒霧のグール・キングの牙
レア度:ユニーク
種別:短刀(エンチャント武器)
攻撃力:+50
詳細:この武器を装備中、スキル【毒霧】Lv.20が使用できるようになる。
アイテム名:グール・キングのアームガード
レア度:エピック
種別:腕防具
防御力:+60
詳細:この防具を装備中、【氷結無効】が付与される。
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探索者になって初めて武具類だ。スキル【武器マスタリー】と【防具マスタリー】が腐らない様に装備しておこう。
さて、あとは変異空間からの脱出だがそれは簡単だ。ボスを倒すと入ってきた時と同じように空間に
「さてと……疲れた。帰るか」
俺は出現したゲートへ入り、その変異空間を後にした。
こうして俺の初ダンジョンソロ攻略はあっけなく終わってしまったのだった。
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名前:小川圭太
レベル:1120
称号:【
屍人族に対してダメージが50%上昇する。
ランク:なし
DP:残高なし
HP:11170/11170 MP:10320/10320
力:13050(+550)
防:12176(+560)
知:12013
速:12066
運:12040
装備:毒霧のグール・キングの牙
:グール・キングのアームガード
スキル:【寝る】
:【剛力】Lv.MAX
:【頑健】Lv.MAX
:【博識】Lv.MAX
:【瞬歩】Lv.MAX
:【強運】Lv.MAX
:【
:【
:【解析鑑定】Lv.MAX
:【情報伝達】Lv.MAX
:【情報遮断】Lv.MAX
:【熟睡】Lv.MAX
:【アイテムボックス】
:【毒霧】Lv.20
使用すると広範囲に毒属性の霧を撒き散らし【知力/3×Lv】分の継続ダメージを与える。
耐性:【氷結無効】
残りSP:150pt
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