貞操逆転世界にベロリアン転生~周りは人間ばかりなので勃起舌を隠して生きて行く~
優香猫
そういえば俺ベロリアンだったわ
どうして俺はこんな所に居るのだろう?
最近頭のモヤモヤが強くなっているんだ。
だから訳の分からないまま「高校に通いたい」なんてバカな事を口走ったんだろう。
いくら卒業後の男性手当が五倍になるからといってほぼ女子校なこんな所に来るなんてライオンの群れに飛び入むウサギみたいなもんだろ。
俺は好きな物を食っちゃ寝をして、たまに男性の義務をこなしていく普通の生活がしたかったんだ!
なのにこのモヤモヤのせいで規則正しい生活とトレーニングをしなくてはという使命感に突然襲われて細マッチョな身体を作ってしまった。
「君、自己紹介を」
おっと。
先生に促されて現実に引き戻される。
今俺は教室の前に立ちクラスメイトに向けて自己紹介をする所だった。俺だけ一週間遅れでの登校だ。
クラスの皆がキラキラした笑顔で俺を見ている。そんな目で見られても俺は普通の男性と同じで性欲が少ない。恋愛なんて興味が無いんだよ、ごめんだけど。
…それにしても
…みんな
うっ、またモヤモヤが…
「なんでマスクしていないんだ?」
そんなに口元を男の前で隠そうともせず。
リップを塗っているのだろうツヤツヤでプルプルの唇を見せ付けてくるなんて。
俺の事を誘ってるのか!
そんなのベロリアンであるの俺の事を誘ってると…し…か…?ん?ベロ…リアン?
あ?
あれ?
ああ!!
頭のモヤモヤが晴れていく…そうか…
今日は俺の十六歳の誕生日か。
どうやらちゃんと転生できたようだ。
前世の俺はトラックに轢かれて死んだ。
女神様によってこの男女比貞操逆転世界に転生させてもらったんだ。
正確には全人類が患った流行り病で男性の半数が亡くなり、女性は妊娠した際に男児が産まれにくくなった世界。
貞操逆転とは言っても産まれてきた男性に性欲が少ない為に相対的に見て女性の性欲が強いように見えてしまう世界。
さすがに赤ちゃんからの転生には抵抗があったから十六歳からの転生にしてもらったのだが…
女神様さぁ、なぜこのタイミングなんだ?
今朝、起きたタイミングでも良かったよね?
心の準備というものが必要なんだよ。
目の前には二十個の唇(モザイク無し初めて見た)はノーパン状態の女の子二十人と同義なんだよ!(俺も唇をさらけ出しノーパン状態だし恥ずかしいなマスク付けたい)
こんなの童貞舌の俺には刺激が強すぎるだろ!
半勃起舌になるのは仕方がないと思いますよハイ!
そう、俺は…
舌で繁殖する種族…
ベロリアンだったわ。
どうしよう…舌が一・五倍に膨らんでしまっている。
上手く喋れるだろうか。
どうにかバレないように自己紹介しないと。
気分は勃起がバレないように前屈みで歩く人族みたいだなコレ。
ていうか
人族なんて初めて見たよ。本当にマスク付けないのが普通なんだな。
とりあえずバレないようにしよう。
見た目は人間、中身はベロリアン。
そんな高校生活が始まった。
◇◇◇◇
あとがき
新作も投稿始めました。
貞操観念逆転世界で『催眠アプリ』を手に入れた俺はクラスメイトに少しエッチなお願いをする~なお彼女達は催眠には掛かっていない
https://kakuyomu.jp/works/16818792440278605226
こちらも宜しくお願いします。
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