黒い海

昼月キオリ

黒い海

揃えられた二足のハイヒール

崖から身を投げ

夜が明ける頃

あなたがいる街へ運ばれたい

あなたが私の顔を忘れていようとも

屍と共にこの黒い海へと

ゆらりゆらり流れゆく


それは悲劇か喜劇か


並べられたショルダーバッグ

それと口紅とチーク

夜が明ける頃

あなたの元へと運んで欲しい

あなたが私の名前を忘れていようとも

心と共にこの黒い海へと

ゆらりゆらり漂いながら


それは絶望か幸福か



崖から身を投げ・・・

黒い海よどうか私を運んで・・・あなたの元へ


それは悲劇か喜劇か


次にあなたに会うのは天国か地獄か・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

黒い海 昼月キオリ @bluepiece221b

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ