平成を代表するゲーム機より
ふく
第1話 哲学
あれは、いつだっただろうか。
初めてゲーム機を手にしたのは。
「哲学パーリーピーポー」
その声で目が覚めた。
夢か...
時計を見ると、22時をちょっと過ぎたころだった。
ちょっと早く起きすぎたか。
リビングへ降り、おもむろにテレビリモコンに手を伸ばす。
リモコンを操作し、テレビをつける。
たまたま流れていたニュースに映っていたのは、
「芸人・佐藤 検挙 路上で『哲学パーリーピーポー』と連呼」
というタイトルだった。
確かに世の中には色んな人がいる。
あえて論点をずらしてくる人、どこか勘違いしている人、そもそも話が通じない人。
これらは芸能界では、総じて「面白い人」と呼べるが、
度を外しすぎるのは違うと思う。
「面白い人」になるために、「面白い人」を維持するために。
自分が「面白い人」であると世間に認められるために。
そのためだけに、自らの羞恥心を捨て、信用や信頼も捨てて。
今まで積み上げてきたものを無に帰すようなことは、
自分の人生を棒に振るようなことは、
決してやってはならないと思う。
さて。
おもむろに服を脱ぎ、全裸になり、カメラを手に取る。
タイトルは「寝ている家族の隣で全裸で踊ってみた」。
これはバズるぞぉ〜!
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