第29話:厄介すぎる虚構
『困惑』としか、この状況は表せない。
無から3人の人が現れたかと思えば、一人が周囲に触手をまき散らし始め、何かをつかんだと思えば自身へと戻し
いつのまにか上下が反転し落下している。
俺らと勇者は天に向けて落下を開始していた。
これを打開するにも、【天秤】や【法】や【秩】は俺の中では苦手な部類だ。
【天秤】で相殺できる対象もあまりない。だから、俺はどうしようもない。
「うおっ!?こりゃぁどうなってんだ⁉」とオーガトスが驚いて叫ぶ
「これは、我が見た中でも初めてのものだな!」と中二病をこじらせてるであろうレミが言う。
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【
亀裂の中に入ったかと思えば、元のなじみある地面に降り立っていた。
「はぁ、奴等、これすらも凌駕しやがって」と言いながら一人の小柄な男が前に出てくる。
「やぁ、愚者の諸君、私の遊戯に付き合ってくれ。名乗っておこう私の名は【マジシャン:ブルースター】とでも呼んでくれ」
【
その数秒後に皆が警戒していた時に、俺の景色には6つの同じ映像が見える。正確には俺の視界が万華鏡になった。
【
【
【
それは一瞬にして俺の右わき腹に到達すると、右わき腹を貫通し、鮮血が舞う。
それは、想像を絶するほどの痛みだ。
今思えば、白銀の守護者と戦った時は何でいたくなかったんだろ?
ぽたぽた……と音を立てて血は滴る。
【
あ、やべと思いながら【
掛けたとたんに「む、視界が元に戻った」とオーガトスがいう。
「紅蓮なる爆炎よ、束縛されし紅魔よ、」とレミが赤い巨大な魔法陣を地面に描き、詠唱を始める。
多分、詠唱の長さからして絶対に当たらない。
陽動作戦か、、、、、それかレミが馬鹿なのか。
まぁ、どっちかは知らないけど、まぁ、前者だろ
というか、傷口がずっと痛いんだが。
え?なんであの書庫で戦った時には痛覚消えてたの?
回復魔法は、、、、、使えねーわ
【
ただ、最前線にいるのに時間をかけすぎたようで、目の前にはいつのまにか作られていた黒い鎌が首元に迫っていた。
「あ、俺死んだわ」と言った時に、【ゼルシオ・アトラス】が光り輝く剣で鎌を受け止める。
「ッチ、、、、できない」と小柄な人が言う。
というか、虚構ってあのギルドで出会ったやつだっけ?と俺は思うのだった。
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