第2話 幼少期の過ごし方
この世界はユグドラシルと言う世界樹を中心として大陸がある、人類種は世界樹からの恵みを受け取り生活をしており、その世界樹を倒そうとしているのが、魔物種である。その為、人類は魔物を討伐しているのだが、どこの世界に置いても裏切り者はいるらしく、人類側にも魔物と通じるものがおり、魔物側にも人類と通じるものがいる
「ジーク兄ー!こんなとこまで来ていいのかな??」
「そーですよ、ジーク様、いくら敷地内って言っても、森ですよ?!」
「確か、おとうが言ってた、初代様の契約精霊様と契約神獣様がいる森だって。」
「精霊も神獣もいたらいいが、今のところ見てないからな、、ここで遊ぼう!屋敷内でやってる小鬼ごっこだ!」
「ええー、こんな所で走れないよーー」
「転んだら味方にタッチしてもらうまで走ったらダメだから、転ばないように走らないと行けないぞ?」
「それに、ここで小鬼になったら見つけられる気がしません!」
「歩いてる痕跡を見つけながら探すんだよ!
例えば俺らの後ろを見てみ?草木を踏んできてるから潰れてるだろ?そーゆうのを見つけながら探すんだ!」
「そーなの??がんばる!」
この日は騎士団長の息子のガウェインと宰相の息子パーシヴァルと公爵家の嫡男ケイ兄で護衛を撒き遊びに出かけていた。
なぜ、ジークが護衛を撒いてまで出かけていたのかと言うと、訓練がてら栄養を補給する策を模索していたからである。
(くっそー、こいつらは生まれた時から一緒だし、本当に家族のような存在でもあるから、死なせたくない。前世では貧困層で、食べるものも無かったから、大人になって色々苦労したからな、みんなでしっかりと栄養と訓練をして死なないようにしなければ。。)
「よし!じゃあ、ここを目印にして小鬼ごっこの開始だ!」
そうして、ジーク達が見つけたのは、大きい岩で、それを目印に鬼決めをおこない、最初の鬼はパーシヴァルに決まった。
「それじゃあ、100まで数えてから探してくれ!」
「わかりましたーー」
それから、1から数え出したパーシヴァルを見て、4人は別々の方向に散らばっていった。
「よし、痕跡も消しながらだが、食料を探さないとな。小動物の気配は見つけたし、後は食べられる山草があればいいが、。」
時間にして30分くらいだが、パーシヴァルはジーク以外の3人をすでに捕まえていた。初めてにしては要領よく捜索をしていたのだ。各方面にバラけたと予想し、一つずつ潰していきながら、足元の痕跡や、ルート予測を自然としながら探していた為、早々と捕まえることができていた。しかし、残る相手はあのジークであった。パーシヴァル達は知らないが、前世において、ほとんどの国で指名手配されながら、数十年に渡って世界を股にかけたあのジークである。例え初めての場所であっても、逃げ切ることに関しては彼を越える者はいなかった。あまりにも捕まらない事もあって、捕まった3人も一緒になって探していた。
「ジーク様見つかりませんね。」
「ジーク兄はなんでもできるからね!」
「いや、この場合早めに帰らないと怒られるので急いで探さないとです。」
「ケイ兄の言う通りです、そろそろ陽が沈むので城に戻らないければ、、」
4人で探しながら歩いていると後ろの目印の岩の方から肉の焼けた匂いが漂ってきた。。
「なんか、後ろからいい匂いがするよー。。」
「確かに、肉の焼けた匂いですかね?」
「城から漂ってくるわけも無いです。」
「戻ってみましょう!!」
4人は肉の匂いがする岩の方に進んだ。
「おー!!やっと戻ってきたか、手伝え!城に戻るまでに全部食べ切るぞー!」
岩の方に戻ると、どこから取ってきたのかわからない、肉を焼いているジークがいた。
「ジーク兄!どこから取ってきたの!?」
「ん?あぁ、普通にウサギと鳥は罠で取ったな。蛇は普通に捕まえた。」
「いえ、普通がわからないのですが、、それに城での食事もありますよ?」
「お前たちお腹すいただろ??それに大きくなるためにはいっぱい食べなきゃいけないんだぞ。」
「確かにそうですけど、そういうのはジーク様じゃなくて、我々がやる事かと。」
「じゃあ、5人で食べれる量取れるのか?」
「申し訳ありません。力不足です。」
「いいぞ、これからはみんなで取るために教えるからそれからは任せる!それよりも、さっさと食べて戻らないとな、怒られてしまう!」
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