第9話 「古の女オタクさんと合わせ参戦!」

仲間になったのは、アラフォー同世代の女性。

名前は 高城まどか


プロフィール:

90年代からオタク街道を走り抜けた「古の女オタク」


好きなものはエヴァ、セラムン、幽白、そして薄い本


戦闘服は「コミケ限定バッグ」+「黒リュック」


自虐的に「もう古墳の住人だから」って言うけど、オーラが濃い






「合わせやりません?」

そんな彼女の提案で決まったのが、戦う女合わせ。


すみれ=勘解由小路無花果様(再)

まどか=北斗の拳のマミヤ(戦うヒロイン)





当日、会場は後楽園ホールのイベント。

格闘系、戦闘系、魔法少女系が入り乱れていて、熱気がすごい。


まどかさんのマミヤ姿は……

布の露出度が高いのに、なぜか圧倒的に強そう。

年齢なんて関係ない。

「あ、この人は戦ってきた人だ」って、すぐにわかる。





二人並んでポーズをとると、

「写真撮らせてください!」って声が次々に飛んできた。


撮影されながら、すみれは思った。


「私一人だったら、絶対ここまで堂々とできなかった。」





休憩中。

まどかさんがポツリ。


「若い頃は“コスプレは若いうちしかできない”って思ってたけどさ。

 でも私、20年経ってもやってるの。

 ……やりたいからやってるだけなんだよね。」


その言葉に、すみれの胸がじんわり熱くなった。


ずっと抱えてきた“年齢の呪い”が、少しだけ軽くなった気がした。





イベントが終わるころには、

二人のスマホには何十枚ものツーショットが保存されていた。


画面の中の自分は、もう迷走怪人じゃなかった。

仲間と並んで、ちゃんと戦うヒロインだった。





つづく





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