転生したら現代ファンタジー化していた世界だったことについて

小説を書く受験生

エピローグ

第1話 儚い人生

雲一つない青い空。

ささやかに吹く風。

桜の芽が出始める温かい季節。


それからだろうか...それ以前からだろうか...私の運命が変わったあの日は.....






        ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇       







私は受験生だった。

毎日10時間は勉強して人二倍頑張った。


そして結果は…受験…合格。


「ん〜〜〜〜〜♪」


声にならない悲鳴的な歓喜を上げる。


これから始まる青春、第一志望校での学校生活、そんなことを想像する。


これからは家に帰って報告だ。


「ただいま、、お母さん、お父さん」


「「三葉おかえり」」


帰るといつもとは違い二人で迎えてくれた。


「単刀直入に聞く。結果は?」


お父さんがそういう。


「合格しました」


「「!合格おめでとう!」」


見事なハモリぐわい。

そしてこのあとはみんなで楽しく受験合格のお祝いをした。


「おやすみなさい」というときお父さんが

「なんでお母さん、お父さんの順なんだよ。たまには最初で呼ばれたい〜」と酔ったとき言っていたことが面白かった。


「最近だるいな、勉強のしすぎだったからかな?」


最近そう感じるのだ。

勉強のし過ぎて体調でも壊しているのだろう。


それにしても学校生活が楽しみだなぁ〜。


        ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇       


次の日。

起きてからも体調が悪っかた。

まぁそんなすぐに直せるわけないよね。


次の日。

更に体調が悪くなった。

インフルエンザかな?


「母さん....具合悪いから...病院..行きたい」


「三葉大丈夫?お父さんが休みの明日病院行こうか」


コクン


そんな会話をして寝た。


次の日になっても体調が悪かった。

なので病院に向かう。

流石に三日目以上になるとインフルエンザ確定かな?


「三葉大丈夫か?」


「かなり...きつい」


「受験勉強で体調崩したか?」


「そう...かも....」


何の変哲もない会話が続く。

そして20分がたち病院につく。


そして診察を受けたあとお母さんとお父さんが医者に呼び出されていった。



ついに私も呼ばれるとお母さんたちが泣き、お父さんが何かを呟いていた。


「なんで三葉が…」と


(重度のインフルエンザ?いやコロナかも....)


嗚咽と呟きしか聞こえるこの空間に終止符をつけるように医者がゆっくりと重々しく。喋り始めた。


「三葉さん落ち着いて聞いて下さい。あなたはとても重い病気を患っています」


「....?」


医者は喋り続ける。


「余命は多くて2年です」


(嘘....だよね)

声が出なかった。


なみだがこぼれた。

これまで頑張ってきた自分は何だったのだろう。

青春がこれから始まると楽しみだった自分、これから始まる第一志望校での学校生活....そう思っていた自分はどこに消えたのだろう。



「三葉....大丈夫?」


「辛いと思うが頑張って治せよ」


お母さんもお父さんも辛いはずだ。

それでも明るい言葉をかけてくれるがその言葉は三葉には届いていない。


なんで.......?

みんなより....努力を..たくさん....して

学校でも....誰にでも尊敬されるよう....努力して

誰よりも....人助けを....して


ーーその先がこれかーー


ーーなぜ神様はそんな仕打ちをするのかーー

     

ーー私はまだ生きたいのにーー



        ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇       



一ヶ月、半年、一年、一年半、と時間があっという間に過ぎていく。


(多くて二年...か....)


医者が言っていたその言葉。


そんなことを思い出しているとお母さんたちがお見舞いしに来てくれた。


「調子はいいか?」


「お..母さん...お..父さん」


声がかすれている。


「なに?」


温かい声で返事をしてくれた。


「お母さん...お...父さん.....今ま...大切...育て..くれ...ありがと...」


そう言った。


私はもうすぐで死ぬ。

自分の体だ、そんぐらいはわかる。


「縁起でもないことを.....」


お母さんやお父さんは泣いていた。


そして最後の力、生命を振り絞り二人が出ていくまで待つ。


「病院生活頑張ってね」


その言葉とともに病室から出ていった。

それとともにが心拍数が低下していき最後に泣きながらこう呟く。


「ぁぁ....もっと....生きた.......かった..な.....」


ピィーーーーーーーーーー


その音が病室に響く。

そして急いで来たお医者さん。

帰ってきたお母さんお父さん。


「「三葉、三葉、みつ〜〜」」


何度も名前を呼ばれる。


そんな病室で静かに目を閉じた。

そして頬をつたう涙。


この生活がいつまでも続いてほしかった。

元気な体で、学校も行けて親孝行もしたかった。

まだしたいことはたくさんあった。

でもここまで...なんだ..。


ーーごめんなさいーー


そんな人生だった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ノベルバさんでも投稿しています。


短歌の作品出してるのでぜひ読んでください。

https://kakuyomu.jp/works/16818792437590753586


https://kakuyomu.jp/works/16818792437655390168


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