第5話 不思議な少女
少女に連れられて、瑞稀は人通りの少ない町外れに来ていた。
少女は疲れる素振りも見せずに、瑞稀をじっと見つめた。
その瞳はどこか透き通るような美しさがあり、大きな使命を感じさせるものだった。
二人が何も言わずに見つめ合っていると、先に口を開いたのは少女だった。
「急に引っ張ってごめんなさい。あのまま店主と話していたら、店の奥からコワい人たちが出てきたはずです」
「そ、そうか」
コワい人と聞くと突飛な発想にも思えるが、自然とその言葉を信じてしまう。
瑞稀は再び少女を見つめた。
綺麗な長い銀髪。
整った顔立ち。
服装は高貴な身分を思わせるがラフそうだ。
そして何より、
少女はなにかに気づいたような顔をした後「自己紹介がまだでしたね。私の名はヒュプシュ・ルクシエール。ヒュプシュと呼んでください」と言った。
「俺は瑞稀だ」
「ふむ。では瑞稀さん。私の使用人になってください」
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