第6話
ギルドで受付仕事をしていると、カイザーさんがクエストの受託申請をしてきた。
「このクエストを受けたい」
「わかりました」
私は申請用紙を処理しつつ、カイザーさんに話しかける。
「衛兵にゼノスさんが現場にいたと目撃情報をしたのは、カイザーさんらしいですね。それってつまりカイザーさんも現場にいたということですか?」
「はは、嫌だな。俺を疑っているのか?」
そう笑いつつあるが、目は笑っていなく、とても冷たい目つきであった。
「現場の足跡は、ゼノスさんと一致していましたよ」
「ほら、俺じゃないだろう」
「ただし、ゼノスさんでもありませんですけどね」
笑顔は消え去り、ドスのきいた声で質問してきた。
「……何が言いたい?」
「ゼノスさんは特徴的な歩き方をしています。地面の足跡の沈み方だと、不自然なんですよ。まるで別人みたいな」
私はそう言うと、書類から目をあげて、カイザーさんを見つめる。
「カイザーさん、確か変身魔法を取得していましたよね?」
カイザーさんはしばらく黙り込む。そして、再び口を開く。
「衛兵には話していないことがあるんだが、二人きりで話せないかな? 人に聞かれると、俺の命が狙われかねないから、人気のない所で……」
「わかりました。では、このクエストの手続きが終わりましたら、お話を聞きましょう」
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