カエルと金魚
東井タカヒロ
カエルと金魚
それは強い強い雨の日でした。小池に1匹のカエルがしました。そのカエルは毎日退屈そうにしていました。
カエルはふと思い付きました。小池の外にでようと、カエルはそう思うと、小池に浮かぶ睡蓮の葉に乗りました。カエルは足をぎゅーと縮めて池の外めがけて飛ぶと、
小池を飛び出してしまいました。
カエルはぴょんぴょんと嬉しそうに飛び跳ねました。
カエルは家の中に入ると上を見上げました。するとそこには大きな丸い水の玉がありました。
カエルは一目散に水の玉めがけて飛びました。水の玉の前に来るとカエルはギョッと目を凝らしました。
水の玉の中に一匹の綺麗な赤い金魚がいました。金魚はカエルにこう尋ねました。
「君はどこからきたなの?」
カエルは大きな声でこう言いました。
「僕は大きな大きな水の中から出て来たさ!」
「そうかいそうかいそれはよかったね」
金魚は大きくうなずきながらカエルの話を聞きました。
「金魚さんはどうして水の玉から出ないの?」
カエルは金魚に尋ねました。金魚はとまどいながらもカエルに話ました。
「私はこの水の玉から出れないの」
寂びそうに金魚は言いました。
「カエルさんはどうしてここまで来たの?」
金魚が優しいような暖かい声で言いました。
「ずっと水の中で退屈していたから!」
金魚は楽しそうに水の玉の中を泳ぎました。
夕刻時になると金魚は言いました。
「そろそろ帰らなくていいのかい?」
カエルはハッとしたように来たところを帰ろうとしました。
「金魚さん金魚さんまた明日来るからね」
「えぇいつでもおいで」
カエルは金魚にお別れを言うとそそくさに小池に帰って行きましたとさ
おしまい
カエルと金魚 東井タカヒロ @touitakahiro
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます