第5話 <現代編:再会前夜>忘れたはずの言葉たち

……………………………!

 

心臓が、跳ねた。


そんな……


嘘だろ?


もう会わないと、


思っていたのに。


玲ちゃん……


胸の奥で止まっていた記憶の時計の針が、

不意に“カチッ”と、音を立てた気がした。


***


『昨日は、もう一度会ってくれてありが……』


『中学のときから……の笑顔に、ひかれていました』


『一緒に過ごす高校生活に……』


『本音だけど……


……同じクラスで、とてもうれしか……』


『つらいけれど……も好きです。


……に出会うことができて…… の思い出……』


『……がとう…… 気で、幸せに……』


『まだ、気持ちが……分勝手で……めんなさい 』


『もう少し…… 好きでいさせてね。


1995年7月……』


***


あの言葉も、

便箋の色も、

はっきりと……


心の中に、確かに残ってた。

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