第6話 魔法




 かねやんは最近素振りを始めた。



 ~数日前~


「つっちーやっとまともな武器出た!」


 ガチャで出たのは「どうのつるぎ」


 今まで棒しか出てなかったのでまともな武器が出てかねやんが喜ぶのも納得だ。



「俺剣術の練習するよ」


 かねやんはその日から練習を始めた。


 素人なのでまずは基礎からということで素振りをしていた。




~現在~


「つっちーもう無理、剣術スキル欲しい」


 かねやんあっさりギブアップ。どうやらインドア派の彼には辛かったようだ。


「アイテムで指南書とか出るといいね」


「せっかく剣手に入ったのに使いこなせなきゃ意味ないよぉ」


「ねぇ、あなたたち戦いに行くの?」


 今日も来ていたミントが聞く。


「いや、行かないよ。」


「じゃあ剣が使えなくても別にいいじゃないの」


「ミント、男は皆剣に憧れるものなんだよ」


「つっちーの言うとおり」


「よくわからないけどまぁいいわ。それより新しいお菓子ちょうだい」


「皆でお茶にしようか」


 いつも通り3人でお菓子を食べる頃、アキバダンジョンではついにダンジョンボスの部屋発見のニュースが発表されたのだった。





「つっちー、ダンジョンボスかなり強いらしいね」


「攻略の目処がたってないそうだし、しばらくはこのままだろうね」



 ボス部屋が発見され、ダンジョンボスを確認した探索者たちは即撤退した。


 ボスは現状の探索者たちでは太刀打ちできない程の存在だったのだ。


 幸いボスは部屋から出てこないタイプだったので、探索者たちは自身の強化に力をいれることにした。


「スキルとか大分出にくくなってるらしいし大変そうだね」


「レベルアップとかないしね。スキルは使えば強化されるやつあるからまだいいけど」




 スキルの中には熟練度で強化されるものが存在していた。


「まぁ僕たちには縁のない話だね」


「そもそもガチャとかシェルターってどう強化されるのって感じだよな」


「でもやっぱ魔法とか使いたいよね」


「わかる」


「ねぇつっちー、あなた魔法使いたいの?」


「えっ、使えるの?」


「ほらアタシちょくちょくこっちに召喚されてるじゃない?それであなたとの繋がりが強くなってきたからアタシの魔法使えるようになっているはずよ」


「マジか」


 つっちーは召喚はミントの催促により召喚をしている。


 しないと怒られるからだ。





 つっちーたちは魔法を使うためいつもの野良ダンジョンに行く


「魔法って発動するには確かイメージする感じだったっけ?」


 手を前にかざし風を出すイメージを思い浮かべる。


 すると手からそよ風が発生した。


「おぉ、出た。最初はこんなもんか」


「初めてにしてはいいんじゃないかしら」


「あっ、風魔法スキル覚えた」


「ホント?へぇ~こういう習得方法もあるのかぁ」



 魔法を発動させたことでつっちーはスキルを覚えた。


「練習すればもっと色々できるようになるのか。楽しみだな」


「ねぇ練習するならアタシのいない時にしてよね」


「何で?」


「だって魔法使うと魔力が減ってアタシの滞在時間減るじゃない!」


 割と自分勝手な理由だった。





 それからしばらく。


「ねぇつっちー、魔法どれくらい使えるようになったのかしら?」


 自分がいるときは魔法を使わせていないのでどれくらい上達したか知らないミント。


「斬擊を飛ばせる位にはなったかな」


 魔法が使えるようになってミントのいない時は野良ダンジョンに籠ってひたすら練習していたつっちー。


「いいなぁ、僕も魔法使いたい」


 かねやんが愚痴っていると、


「ちょうどいいわ。かねやん、あなた精霊と契約してみない?」


 ミントがそう提案した。


「できるならしたいけど、召喚石ないよ」


「アタシが呼んできてあげるから大丈夫よ」




 ミントにはお土産にお菓子を渡していたのだが、精霊たちに好評でもっと欲しいと要望があったそうだ。


 しかし持ち込む量に限りがあるのであまり渡せていなかった。


 そこで精霊の長がミントにある許可を出した。


 それはいわゆる『仲間を呼ぶ』コマンド。


 他の精霊を1人呼び出すことが可能になるスキルだった。



「つまりそれを使えばかねやんも精霊と契約できるって訳だ」


「でも相性があるから何回か試すことになると思うわ」


「全然問題ないよ!僕も精霊と契約できるのかぁ。その上魔法も使えるようになるし楽しみだなぁ」


「帰ったら希望する子集めるから、呼ぶのは次来たときでいいかしら?」


「うんよろしく頼むね」





 その後無事かねやんも精霊と契約することができた。


 何回か顔合わせするかと思いきやなんと1回で契約完了した。


 かねやんが契約した精霊はサラマンダー。


 そのうちかねやんは火魔法が使えるようになるだろう。




 シェルターも大分手狭になってきた。


 精霊がいるときは四人になるし、更に彼女たちのスペースをつくったりしたので以前に比べると若干窮屈になった。


「あなたたち、本当にダンジョン行って戦わないのね」


 赤い髪の少女、サラマンダーことホムラが呆れるように言った。


「ね、言った通りでしょ。2人は命令とかしてこないし何もしなくてもお菓子食べられるし最高よね」


 ゴロゴロしながらお菓子を貪るミント。


「ところでかねやん、この遊びはどうやるのかしら?」


 どうやらホムラはこちらの世界のゲームに興味があるようだ。


 2人はアナログゲームをいくつか教えて一緒に遊ぶ。


 ミントはというと食べ物、特にお菓子を食べることに夢中だった。




「そういえばミント、他の精霊呼ぶのって今後どうするの?」


 かねやんが無事契約したので、まだ精霊を呼ぶのか確認してみた。


「2人いれば十分だと思うわ。あっちでは皆小さい姿のままだからお菓子も足りると思うし」


 本来の目的であるお菓子の持ち込みは大丈夫らしい。


「そういえばミントの他にもこっちの人間と契約した子が出たわよ」


 ホムラが何気なく言う。


 どうやらつっちーたちの他にも精霊と契約したものが現れたようだ。



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