払隈 宣子の取材#2
ゲームセンターに友達?
そんなのありえないとまず思いました。
だってほら、
普通に人と話すのもままならないんでねえ、
まずは疑いました。
親としては心が痛みましたが
悪い友達ではないのかと。
「その友達はどんな人なの?」
と問いかけました。
彼はこう答えたんです。
真っ先にこう答えました。
「楽しい人だよ」と。
心では安心しました。しかしですね、
どうも心配が剥がれなかったので
もう一度重ねて問いかけました。
「どう、面白い人なの?」と。
変な答えが返ってきました。
「オジカ」なんですって。
さっぱり何を言ってるかわかりませんでした。
食事中それから何回もオジカ、
オジカというんです。
オジカ、オジカ。
必要以上に言い続けるんです。
オジカという言葉は
オスの鹿の牡鹿という意味でしょうか。
ですがゲームセンターと
オスの鹿という関連性が一切ないものに
矢張り不信感を覚えました。
「オジカさんという人なの?」
と問いかけましたら
また変なことを言ったんです。
「イミタレ、イミタレ」と。
様子が次第に変になって行ったんです。
これはもう、ただ事じゃないと思い
精神科医に相談しに行きました。
二回ほど相談しに出向いたのですが、
なにもおかしいところなんてないんですって。
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