自作短歌 ~2025.7.26

@kokiabe3109

2023秋

秋晴れの風乗りふわり、香るのは橙色に咲く金木犀


黄昏に空眺めては考える群青色の境目はどこ


新品のリュックを背負い早秋の空気をまとい背筋を伸ばす


重ねてた重ねたはずのふたりの手 それはとっくに幻だった


あのときの君が残した「ありがとう」今も蠢く僕の脳裏で


「くもり空、いつになったら晴れるかな?」心の中でいつも問うてる


旅人を導く天のポラリスよ私の道も示しておくれ


早朝の尖った空気ひんやりと頬刺し秋の訪れ感ず


出発前飛びたがってる蝶々に「今日もよろしく」命吹き込む


白雪を見たいがために窓際のてるてるぼうず逆さに吊す


どんよりと重い雲より雫ひとつお天道様は今日は泣き顔


霜月に入りだんだん空気冷え紅葉たちは皆顔赤らめる


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