第七話「女子高生? OL? おばさん? 修羅場の三重奏」
日曜の午後、俺は自室でガンプラをパチ組みしていた。
この前の件(元旦那襲来)で変に気疲れして、外に出る気力もなかった。
そこに——。
「おーい、北山ぁー!」
廊下から聞こえてくる声。ドアを開けた瞬間、俺は固まった。
東雲りな、鮎原やよい、柊木まこと——モケ女三人衆が勢揃い。
しかも全員、ヨドバシ袋やら工具箱やらを抱えている。
「おい北山、作業台貸せ」
「狭いけどあんたの部屋、光の入り方がガンプラ塗装にちょうどいいんだよ」
「そうそう、あと塗料乾かすスペースも」
「いやいやいや!? なんで俺んち!?」
「だって北山、ヒマそうじゃん」
「それだけの理由!?」
俺の抗議を無視して、三人は部屋に雪崩れ込む。
塗装ブースもないのに、新聞紙を敷き、塗料を開け始めた。
*
そこにタイミング悪く、植村さんがやってきた。
「北山さん、おすそ分けで——あら?」
玄関を開けると、女子高生&OLが部屋の中でガンプラを塗っている光景。
「……楽しそうですね」
笑顔だけど、なぜかほんのり圧を感じる。
「ち、ちがっ! これはその……模型部の練習場というか!」
「へぇ〜……そうなんですか」
東雲りながすかさず囁く。
「隣の人? ふ〜ん……可愛いじゃん」
鮎原やよいはにやにや。
「この人が例の“おばさん”ね?」
「ちょ、やめろぉぉぉ!!!」
修羅場。
女子高生・OL・年上ヒロイン、三方向の視線が俺を刺す。
*
結局、作業は夕方まで続き、俺はほぼ何もできなかった。
帰り際、植村さんがぽつり。
「……女子高生も、OLさんも、おばさんも。みんなそれぞれ魅力があると思いますよ?」
その言葉がやけに胸に刺さった。
でも同時に、後ろで笑うモケ女三人の声も忘れられない。
(……もうやめてくれ……)
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