マイホームとそれ以上の問題

我が家に帰ってきた。

水無月家の犬小屋・・・ここを我が家と言っていいのだろうか・・・。


「いや絶対違うよな!父さんいつになったらちゃんとした家に住めるんだよ!火事になってからだいぶたってるんだけど!」

「徹、時間の問題じゃない必要か必要じゃないかだ」

「必要だろ!」

「なんでだよ住むとこあるんだからいらないだろ」

「いるよ人の家の犬小屋とか学校で生活するとか!そんなんじゃなくて住居に住みたいんだ!人の住む場所に住みたいんだ」

「何を言っているんだおまえは設備の整った快適な犬小屋!学校の設備が使い放題の生徒会室、俺の財力で住むことが可能なぼろい設備の家!どれを選ぶか明白だろ!!」

「それは・・・でもすぐに追い出されたりするじゃん!」

「そんときは別なほうへ行けばいい。生徒会室から追い出されたら犬小屋へ犬小屋を追い出されたら生徒会室、永遠に行けるぞ完璧だ!」

「両方から追い出されたらどうすんだよ」

「そんときは・・・おまえあれだよ第3の選択肢本郷の家って選択肢が増えたろ?我が家は安泰だ」

「不安だよ不安しかないよ」


ダメだ・・・俺は早く自立しよう自立してマイホームに住むしかない。



翌日の生徒会室


マイホームの件は俺の人生において重要な課題だ。

しかしマイホーム以上に重要な問題が俺にはある。

それは・・・


「本郷さん」

「なにぃ徹」

「本郷さん今はくっつかなくていいところだと思うけど」

「なんでぇ僕は徹とくっつきたいよぉ」

「でも刺さるような視線が痛いし殺されそうだよ」

「なんで2人はくっついてるのかしら?」

「水無月ぃそんなの僕がくっつきたいからに決まってるじゃない」

「だめよそんなの。きもいじゃない」

「そうかなぁじゃあ徹校長室行こうよ。理事長と校長2人でじっくり語り合っちゃおうよ。くっつきながらさ」

「なんでくっつくのよ!不潔不潔不潔!!」

「はははっ面白いな水無月は!」

「全然笑うところじゃないし面白ポイント見当たらなかったんだけど」

「えー僕はずっと面白いよぉ」

「私もずっと不愉快よ」

「っでそんなことじゃなくて俺が聞きたいのは俺ってすごく危険じゃない?」

「おっ気がついちゃった?僕もそう思うんだよね。いろんな肩書着いたし前にも増して命狙われると思うんだよぇ。なんか楽しみだよねぇ」

「だから楽しみポイントも全然なかったよ。命狙われるんだよ。しかも異次元の強さの奴らに」

「そうだねぇ徹瞬殺だねぇ。はははっ」

「笑えないよ」

「まあねぇ徹殺されちゃうと僕も寂しいし困るよねぇ。となればやることは1つ徹が強くなるしかないね」

「強くと言ってもちょっと異次元すぎて・・・」

「大丈夫だよぉ徹ならすぐできるよぉ。修行にいい場所あるけど一緒に行ってみるぅ?」

「修行・・・修行しようかな」

「やったぁ徹と2人でお泊りだね」

「そんなことはさせないわ。あなたたちのそのいやらしい企み!絶対に阻止するわ」

「じゃあ水無月どうするのぉ」

「もちろん!私も同行するわ!」

「なになに合宿俺も行くぜ」

「相模原お前は戦わないで見るだけなんだから意味ないだろ」

「あるだろ!ちゃんと修行してバトルがちゃんと見れるようにならないとダメだろ。前回は何も見えなくて何やってんだか分んなかったからな」

「見るだけ・・・どんな修行すんだよ」

「知らん!でも行く!」

「私も行くぜ」

「亜里坂さん・・・なんで?」

「当然だろ天使めちゃくちゃ強いじゃん。悪魔狩りとかされたら真っ先にやられちまうよ」

「まあ・・・確かに」

「私も・・・行く」

「香春さんも?」

「強いほうが・・・得な気がする・・・」

「得かどうかはわかんないけど」

「その話・・・私もいきますわ」

「高峰さん・・・高峰さんは十分異次元の人?っていうか精霊だからもう訓練とかいらないんじゃない?」

「関係ありませんわ。何かみんなで楽しそうだから私も行くんですわ。それとも私を仲間外れにするつもりかしら?」

「そんなつもりは・・・ないので来たら良いとは思うけど・・・」

「そういう意味では私も高峰さんぐらいの強さはあるから修行の意味はないんだけどね」

「水無月さん・・・ちょっと引く」

「なんでよ!本郷とか高峰とかが強いときは引いてないのになんで私の時だけ引くのよ。失礼ね!」

「なんか・・・こう初めて水無月さんを見た時のかわいらしさ的なものが・・・ね」

「今ここであなたと戦いましょうか?」

「大丈夫ですまだ死にたくないんで・・・」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る