「悪魔と協会とランク外と」
「あーなんで悪魔が絡んでくるんだよ!!」
「おいおい渡瀬どうした急に悪魔批判、私が何かしたか?」
「いや別に亜里坂さんのせいじゃないから・・・」
「じゃあ私に言うなよ」
「まあそうなんだけど・・・」
「どうせこれから生徒会室に行くんだろ?一緒に行こうよ」
「うん・・・」
しかし本当になんでなんだ超能力協会に悪魔がなぜ絡んでくる。
そしてなんで全員が俺の反対派・・・まあ反対してくれるのは良いんだけどこの前のスイーツの悪魔みたいに襲ってくるとえらい迷惑だ。
後遺症もあってダイエットとか大変だったし・・・。
そういえばボンバーさんが言ってたな。
「今後は学校でも家でもありとあらゆるところに敵がいると思っていいわよ。悪魔とはそういう存在だから・・・」
そう言われてもね・・・敵って概念がよくわからん。
俺に敵意ないし・・・。
廊下の真ん中に小柄なおっさんが立っている。
学校では見かけたことのないおっさん・・・絶対ボンバーさんが言うところの敵・・・な気がする。
「渡瀬君下がっていなさい」
「下がってなさい?覚悟しろ!!とかじゃないの?」
「我々は君を超能力協会の新体制派から君を守る為に来た」
「新体制派?」
「そうだ彼らは悪魔の力を使い超能力協会を乗っ取る気だ」
「はあ・・・」
「我々は君のためにも絶対に彼らに超能力協会を渡さない」
「俺の為・・・だとしたら新体制とか旧体制とかどうでもいいんでほっといてもらえないか」
「我々は君のために悪魔を排除する!!」
「いや・・・人の話を聞けよ!!放っておいてくれ!!」
「まずは横にいる悪魔!!お前から排除する!!」
「待て待て!亜里坂さんは関係ないだろ!」
「問答無用!!!下がっていなさい!超能力協会ランキング18,436位の私が君を助ける!」
「助けるって俺よりだいぶランキング低いじゃん!!俺357位なんだけど」
「サイコビーム!!」
「亜里坂危ない!サイコハンド!!」
サイコハンドでビームを防いだ。
急に予告無く攻撃しやがってびっくりするじゃないか!
「何をするんだ!君のために悪魔を排除しに来たんだぞ」
「うるさい!亜里坂は悪魔の前に俺の友達だ!空気圧縮砲!!」
おっさんは吹き飛び気絶した。
「ありがとう!渡瀬君、友達とは思って無いけど助かったよ」
「後半要ら無くない?今言わなくても良くない?」
「本来悪魔は嘘つきだけど私は正直だからな」
「それも今言わなくていい」
いいよいいよいいんだけどちょっと傷つくな。
「やはり田名部じゃ駄目だったようだな」
気絶したおっさんの向こう側から歩いてくる男。
また小さいおじさん・・・超能力協会は小さいおじさんしかいないのか・・・?
「渡瀬君・・・君は悪魔に騙されている」
「だまされてはない。だまされるほど仲良くない・・・友達ではないらしいし」
「渡瀬君・・・友達いないのか・・・」
「待て!急に同情する感じで俺を見るな!そして同情するならもう帰ってくれ!」
「それは出来ない私たちは君を必ず会長にして新体制を作る」
「新体制・・・?何それ知らないんだけど・・・」
「それを君が知る必要はない」
「あるだろ!話の流れからしてすごい中心に俺いるぞ」
「さあ渡瀬君どきなさい。私は君に手荒な真似をしたくない。ランキング7位の俺に君は絶対に勝てない」
「そっ・・・それは出来ない・・・友達・・・じゃないかもしれないけど見捨てることは出来ない」
「・・・渡瀬君・・・」
「おっちょっとは感動でもした?」
「いや・・・ちょっと鬱陶しいな・・・こじらせてんのか?」
伝わらないな・・・。
「でも守るって言ったら守る!」
「仕方がない渡瀬君先に大人しくしてもらうよ」
来るのか・・・?ランキング7位圧倒的に順位が上だけど勝てるのか・・・?
「あれぇ何盛り上がってるのぉ?僕がいないところでさぁ」
「おまえは・・・本郷・・・本郷亜希・・・なんでここに」
「なんでって僕はここの生徒だからねぇ。そりゃいるよ」
「邪魔をするならお前もここで・・・」
「あはははっランキング7位ごときが何言ってるの?知ってるよね?僕のランキング・・・知ってて言ってるのぉ?」
「ランク外・・・」
「そう・・・強すぎてランキングに入れられない特別な存在・・・世界に数名いるランク外の1人なんだけど・・・やってみる?」
「くそっ・・・」
「まあ安心しなよ今回僕はやらないよ。君の相手は徹で十分だよ」
「ふっランキング357位に俺が負けるはずないだろ」
「本当だよ無責任な事言わないでよ」
「徹、大丈夫だよ今の徹なら7位ぐらいなら余裕だよ。その為の訓練と合宿なんだからさ」
大丈夫って・・・全然そんな気しない。
ランキング357位と7位だぞ。
差があり過ぎるだろ。
「本郷亜希が出てこないなら問題ない渡瀬君大人しくなってもらうよ。サイコボール」
「くそっサイコハンド!!サイコボールを握りつぶす!!」
「なんだと!!殺さないよう手加減したとは言えサイコボールが潰された!?思ったよりはやる様だならば全力でいかせてもらうぞ!!サイコボールマックスパワー!!!」
「サイコハンド!!超ビッグ!!握りつぶせ!!」
超能力と超能力が激しくぶつかり合う・・・押される・・・負けるな押し返せ押し返せ押し返せ!!
「本郷さんなんかさ盛り上がってんだけどさ・・・ちょっと恥ずかしくない?あの技の名前よく叫べるよな」
「亜里坂・・それは言っちゃダメあのネーミングセンスが徹の良いところなんだからさ」
・・・聞こえてる・・・聞こえてるよ。
こっちは必至だけど2人の声は聞こえているよ。
この技の名前恥ずかしいんだ・・・あぁー早く終わらせて立ち去りたい!!!
ギュイン!!
ベチッ!
力が出た。
一気にサイコボールを押し返しておっさんをサイコハンドで張り倒した。
でもなんか恥ずかしくて勝利宣言とか出来ないしむしろ2人のほうを向くことすら出来ない。
絶対顔真っ赤だと思う。
「ほら僕が言った通り大丈夫だったでしょ?徹はやれば出来るからねぇ」
本郷さんが後ろから抱き着いてきた。
でも・・・もう恥ずかしくて顔真っ赤だから・・・。
「やったねランキング10位以内になるのは確実だね。これで反対派も簡単には襲ってこなくなるよぉ」
「そうか・・・これで平和に生活が出来る」
「んーそれはどうかなぁ?」
「何?何?本郷さん何、何があるの?」
「さぁ僕知らない」
なんだかすごく不安なんだけどー。
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