発生事案9
日時:20××年9月9日 午後6時03分
場所:【詳細は伏す】県九十九市県立九十九高等学校の視聴覚室
実行者:高等学校に在籍する風紀委員長
対象:高等学校に勤務する清掃員
動機:対象の勤務態度は
儀式:勤務中の対象を盗み撮りしたが、隠しカメラの存在に気づかれていたらしくカメラ目線で煙草を
結果:
【インタビュー対象者:清掃員改め特殊激甚災害対策班の班員】
インタビュアー:インタビューを開始します。特殊激甚災害対策班で活躍されるH氏にお目にかかれるとは光栄です。それとも【詳細は伏す】とお呼びした方がいいでしょうか。
班員:【煙草を咥えている】呼び方などどうでもいい。お前はいつまでこんな
インタビュアー:はて、下らないこととは。
班員:自作自演でおまじないを広めるとは、
【インタビュー中断】
九重曜子:失礼しました。インタビューを再開します。どうして私のことを?
班員:人間を
九重曜子:なるほど。それで高校に潜入して、正義感の強い風紀委員長に嫌われる芝居をしてまで私を呼び出したわけですね。
班員:何のことだ。
九重曜子:え?
班員:俺はただ、学校の清掃員として普段通りに振る舞えと言われただけだ。たまたま
九重曜子:……ふむ、適任だったというわけですね。
班員:なあ、お前はなぜ自分を呪わせた。もう儀式そのものは十分に広まっていたはずだ。何か意味があったのか。
九重曜子:いえ、単なる私の
班員:何?
九重曜子:出席番号33番のあの子の人間関係は把握していました。気が強く、友達は少ない。気弱な弟を思い通りに従わせて、きっと儀式に巻きこむだろうとね。
班員:【煙草を指に挟む】
九重曜子:彼の指を通じて伝わってくるのですよ。弟さんが、少しずつ横暴な姉に対して憎悪を
班員:だからわざわざ手間暇かけて、人間を八つ裂きにして回っているのか。
九重曜子:八つ裂きなどと! 言葉を
班員:【沈黙】
九重曜子:ああ、偶数など口にするだけで
班員:……わからんな。
九重曜子:失礼、取り乱しました。
班員:最後に聞かせろ。特殊激甚災害の事例報告書を偽造した理由は何だ。この書類は防災省の、ごく一部の人間しか目を通さない。儀式を広めるには
九重曜子:ああ、そのことですか。今まさに読んで下さる方々におまじないのやり方が伝われば良いのですよ。
班員:どういう意味だ。
九重曜子:あなたにわかる必要はありません。きっと、他の皆さまには伝わっていることと思いますので。
【親指に中指と薬指の先端を合わせて、その隙間から
九重曜子:ねえ?
【インタビュー終了】
補足:この直後、インタビュー対象者が
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