沈黙の臨界に続き、とても面白かったです!
おならをした時に広がる「疑念」「敵意」が「赦し」に変わるまで、こんなにたくさんのストーリーがあったのかと楽しく読ませていただきました!
これからもおならを見つけた時にはきっと反射的にピリッとしてしまうでしょうが、それでも臨界の沈黙を読む前と後とでは気持ちの余裕が違ってくるような気がします。
作品の続きはきっとリアルの中に。みんなが次のエピソードを見つけていくのだと思ったら全員の心の中に沈黙の臨界は続いていきます。
嫌な思い出が少しだけ笑える思い出に変えることができるお守りを貰えた気持ちです。
ちょっと疲れた日にも、ふっと気持ちを軽くしてくれる特別な一作。
オススメです!
それは分からないのです。そんなね、ガスを放出しないと、身体に悪いに決まってるでしょう。なんでダメなんですか。
病気もそうですよね。いぼ痔は恥ずかしくて、白血病は恥ずかしくないのか? いやもちろん重度は全然違うのだが、いぼ痔ご本人だって、苦しいでしょう?
そういう、生理的な現象を、卑近だ、恥ずかしい、という風潮に、わたくしは疑問を感じるのです。
以前、わたくしが30過ぎくらいの頃、冬だったからトレンチコートを着て、お酒をたくさん飲んで、駅のホームに行ったら、おならしたくなって、ついつい、ためて一気に「ぱおーん!」ってアフリカ像みたいな咆哮をお尻から上げてしまったんです。あやうくロケットみたいに空に飛び立つくらいの勢いで。
そしたら、後ろにいたОL二人組のうち一人が、あまりの音に驚愕して、「お、お、おな……」ってわなわなして、もう一人が、「え? なに? どうしたの? 大丈夫?」とか言って心配してるんです。わたくし、酔っぱらってたこともあったんですが、後ろを向いて、「ニッ」ってして、わなわなする女子にウィンクをして去っていった覚えがあります。「本当のかっこよさとは、きっとこういうことなんだな」って、酔っぱらってたんで、ほんとすいません。
というような、なにか人間の精神の根源にかかわるような展開の、とても深いお話です。堂々としてたらいいじゃないか、いやでも、やっぱり、という、人の在り方を鋭く問うお話です。
読んでも損はしません。得もしないかも知れないが、ぜひどうぞ。