鱗粉
羽ばたく度に舞い落ちる。
身を震わせて撒き散らす。
積もる雪は毒の粉。
広げた羽を惜しみなく
捧げてやまぬ毒毛を。
浮き上がる。
目玉模様を穢されて、
惑う脚は宙を掻く。
鱗粉。
喉を掻き
肺に棲み
肌を蹴散らし
目に絡み
つまんだ指に取れぬ模様を。
離れぬように
消えぬように
甘く拙いこの毒を。
たっぷり掛けてやりましょう。
お前の心が腐るまで。
優雅に舞ってやりましょう。
お前の身体が溶けるまで。
火に燃えるより他に糧のない
夜の天使の贈り物。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます