026 お手軽クッキング。
夕方近くまで3階層を探索したものの、残念ながら待機部屋は見つけることができなかった。
その代わりと言ってはなんだが、マリオとネッドからマテリアを手に入れることができた。
レアドロップ率アップを外した途端に出たのは、運が良いのか悪いのかどちらなんだろう⋯⋯
マテリアの種類はDEXアップ。ゲーム知識通りなら、基礎能力の器用が上がるはずだ。
スティールの成功に関わりそうだから、自分達で使ってもいいんだけど。アイテムの値段を考えると、何日で売却額を上回るんだろうと考えずにはいられない。
装着したら金貨10枚で売れるから、単純計算で綿糸1万個くらい?岩塩なら5万個だな。戦闘技能も上がるだろうから一概には言えないけど、いらない気がするよな?
敏捷とか筋力なら欲しいけど、器用は微妙なラインだ。
ゲームなら命中が上がるし、その分を他のステータスに振ればいいんだから損はないんだけど。器用1でも攻撃は当たっているし、他に回せるほどポイントが無いんだよなぁ⋯⋯
あとは器用が10上がるのか10%上がるのかでも大分違う。固定値なら5でも10でも価値があるけど、10%アップだったら今の自分には、ほぼ意味が無い。
1が1.1になっても誤差だろ、10が11になっても微妙だ。絶対に金貨10枚の方がいいわ。
なら試してみるしかないか。と思って手袋を外したところで、この光景に見覚えがあることに気がついた。
そういえば、品質向上の革の手袋[1]売ってないわ。乾かすためにアイテムボックスにしまわずに、部屋に置いてたから出品し忘れていた。
しかし、品質向上か。名前的に生産系だよな。作った装備の品質が上がるならDEXと相性が良い気がする。
ゲームなら生産にはDEX(器用さ)が成功判定に使われていたし、品質向上+器用アップとか生産職にとって神器と言っていいんじゃないだろうか?
幸いにも革の手袋にもまだ数字が残っている。これはいってみるか?品質向上だけでも金貨10枚だから、DEXアップをつけたら金貨100枚?バラバラに売るよりも儲かるな。
「装着!」
たいして悩む事もなく、DEXアップのマテリアを革の手袋に叩き付けた。
同じミスを繰り返さないように、今度は指を地面に打ち付けないように浅く持ち。ほとんど平手打ちのようにして振り下ろす。
品質向上の器用の革の手袋[0]鑑定結果はこうなった。"の"が多いな。いや、炎上の金のペリドットのピアスも多かったけどあれは金のペリドットのピアスで1つの単語だったし。
こっちは3つの単語が合わさった上に革の手袋にまでのが入っている。うん、どうでもいいな。
さて、出品したら装備も無くなったし帰るとするか。家に帰ってからするべきだったな。なんでこんな通路のど真ん中でやってるんだか。
「ただいまウトラ」
「おかえりなさいませ」
家に帰るとメイドに出迎えてもらえる。なんて素晴らしい生活なんだ。
そのまま抱きついてしまいたくなるけど、鎧を着たままでは痛いだろうし、汚れを落として来ることにしよう。
ウトラに湯を持ってくるように頼み。自室に入ると鎧を脱いで乾拭きをする。
朝出る前に冷めてもいいから夕方頃にお湯を沸かしておくように頼んでいたので、それほど待つ事もなく、湯の入った桶が届けられた。
頭や顔を洗い、全身を拭くととてもさっぱりした。
同じように裸になって身体を拭いていたリレッタの邪魔。いや、手伝いをして。ついでにあちこちを撫で回す。
いかんな。まずは食事を終わらせないとウトラを困らせてしまう。続きはウトラを交えてすることにしよう。
夕食は自分が作る事にした。内容は朝と同じだけど、作り方が違う。
まず、料理スキルを100にしてから、ミルクミート、黒砂糖、油、小さなリンゴのような実ことアルパスの実を用意します。さらに皿用に木片を3個か、取引所で買った料理についてくる木の皿を用意しましょう。
「簡易調理」
料理人のジョブで使えるようになったスキルを使用すると、食材達が光りに包まれた後、1つに集まり料理が完成する。
ミルクミートの包み焼き★1、やはり適当ではダメなようだ。包みを開いてみるとアルパスの実が少なく、ミルクミートがかなり分厚い、朝作った物とは似ても似つかない料理が完成していた。
「どうやら、材料の分量をきちんと用意する必要があるみたいだな。」
「そうですね。おいしいとは思いますが、これはどちらかと言うとミルクミートのステーキな気がします」
一足先に味見をさせたウトラの感想はもっともだ。どうやってくっついているのか分からないけど、5ミリほどもあるステーキなのに小さなアルパスの実の欠片を包んだままバラけずに畳まれていた。
「ミルクミートの量は半分でアルパスの量を増やして、それから黒砂糖もかなり減らしたほうがいいな」
「そうですね、あとは油も多い気がします」
黒砂糖も岩塩と同じように削らないといけないから、塊をそのまま置いてあったんだよね。甘さは白砂糖と比べてそこまで強くないとはいえ流石に多すぎたな。
それに、よく考えたら1人前で考えないといけなかった。皿の上で山になっているこれどうしようか⋯⋯
ドロップするミルクミート1個はおそらく1kgくらいはある。ステーキ1キロはさすがに食べきれないな。めちゃくちゃ甘いし⋯⋯
今度は分量をきちんと配分して、もう一度簡易調理のスキルを使う。
ミルクミートの包み焼き★2、今度は朝に作った物と同じくらいの物ができたようだ。
厚みも丁度良さそうだし、実験としてはこれで十分かな?
ただ、追加でミルクミートを半分使ったので一人当たりのノルマは500gになってしまった。
味見をしたので、もう取引所でも売れないし。銅貨数十枚分の材料費がかかっているので捨てるのももったいない。食べられないほどの失敗じゃないからな。
こういう時のために、酸味の強い酒か苦い酒も用意しておいたほうが良いいいのかね。チョコとワインで飲む人はいるけど、買ってある甘い白ワインだとくどそうだなぁ。
麦も無いから麦茶も作れないし、当然お茶なんて高い物は買っていない。雨の中で雑草の中からハーブを探して来るのも
まぁ、そこまでする必要はないか。
失敗作も含めて3等分して、パンも出してみたけどやはり量が多かったようだ。ミルクミートだけでほとんど満腹になったから、パンは半分もいらなかった。
だけど、材料と作り方が分かっていれば一瞬で作れるのは強いな。トーストを焼くより早くできるのだから、朝食でも夜食でも作り放題だ。
問題は木片か。取引所で買うと3個で銅貨60枚近くかかる。まぁ買った料理の皿を取っておくか、職人ギルドで買って来たら安く出来そうだけど。
少しづつレパートリーを増やしていくとしよう。調味料も探さないとな、塩と砂糖だけじゃ味を変えるのが難しい。
せめてコショウとニンニクと長ネギは見つけておきたい。酒は作っているから酢はあるはずだし、
食事が終わって洗い物を任せると。余った料理を持って、ガズとゾフィアの様子を見に行くことにした。
彼らの家に行くと、丁度食事中だったらしい。ゾフィアが作ったと思われる普通の料理が机の上に並んでいて、スープがある分こちらの料理の方がまともに見えた。
「よかったらこれも食ってくれ。失敗してちょっと甘すぎるけど不味くはないんだ」
食事の途中ではあったけど。拾ったアイテムを回収して、大雑把に計算した金額を渡した。
流石にまだマテリアは出ていなかったけど、2日分のアイテムは銀貨10枚を超えていた。3階層は人が多いしレアドロップ率アップの効果も無かったようだ。
パーティ拡張の効果が乗るのか分からないけど、使用しない場合は自分が倒した魔物にしか効果が出ない事が分かった。
経験値チートもそうなんだろうか?たしかに2人のスキルポイントはあまり上がっていないようだ。この2日で1くらいか?10倍すら効果が乗っていない気がするな。
まぁ、よく考えれば当たり前か。レベル制ではなくてスキル制なら、自分が手に入れた経験値を10倍にしたところで、パーティメンバーに振り分けられることは無い。
両手剣を使っているガズに、自分のナイフの経験値が行っても意味無いしな。振り分けチートを持っていない普通の人にとってはむしろ迷惑だろう。
幸い、パーティ拡張は5ポイントしか使わないので、午後に上がったポイントで
「どうだ、奴隷になって2日たったけど何か問題はあったか?」
「ゾフィアが攻撃を食らって薬を使いました」
「ああ、なら追加で薬を渡しておこう。戦い慣れるまで、まだしばらくは3階層にいた方が良さそうだな」
他にないか聞いても、馴染みの店でこの時期に奴隷落ちするのを珍しがられたくらいで、特に大きな問題は無かったようだ。
しかし馴染みの店か。そうだよな、料理を家で食べても食材を買いに行かないといけないもんな。やっぱり2人も街を移動させた方がいいのだろうか。
家を失うのも勿体無いし踏ん切りがつかない。まぁ問題が起こるまで放置でいいか。この2人はメンバーが増えたらパーティから外す予定だし。
自宅に戻ると食事の後片付けも終わったようだ。自分とリレッタはすでに身体を拭いたので、ウトラを綺麗に
恥ずかしがるウトラが服を脱ぐと。大きな胸の位置が少し上がっている気がする。
触ってみると、張りのない水風船のようだった感触にも、指を押し返してくる弾力が生まれていた。
順調に変化が進んでいるようだ。心なしか毛も減っているし、手触りも良くなっていて撫でているだけでも気持ちいい。
身体を拭きながら弄っていただけで、準備もできているようだしいただくとしよう。
ウトラに先にベッドに行ってもらって、自分の服を脱いでいる間に万能薬を塗ってもらう。
「よ、よろしくお願いします」
「昨日よりは痛くないと思うけど、無理そうだったら言ってくれ。薬を塗ろう」
「大丈夫だと思います。昼すぎには気にならなくなっていたので」
強がる彼女の股を開き、奥まで進んでも顔をしかめたりはしなかった。ゆっくりと
逆に言うと、余計な場所にMPを使ってしまっていたようなので、ケチらないでヒールジェルを使ってしまえばよかったかな?まぁ、どう回復するのか分からないから使えなかったんだけどさ。
遠慮はいらないようなので、自分の好きなように動かせてもらおう。胸を触っていたいけど、抱きついた感触も捨て難い。この身体を好きにしていいなんて異世界最高だな。
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