最後に、

2025年2月██日(土)13時頃


私は、███高等学校3年2組にいる。

取材していくにつれて、3年2組が一体どんな所なのか気になったからである。


土曜日の教室は外は明るいが生徒がいない空間は物静かでとても寂しく感じるものであって何故か「孤独」という言葉が浮かんだ。


教室を見渡し、私は窓際にある、おそらく何年も置いてあるだろう私の腰ぐらいの高さの様々な教科書が入っている棚に手を添えた時、その棚に傷がある感触があった。


その傷に目を向けるとある文字が書かれていた。


「私を忘れないで 3年2組██ゆりえ」





※現在も埼玉県██市███高等学校では、伝統的に卒業文集は残っており、3年2組の卒業文集には「ゆりえ」が現れるという。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

███高等学校3年2組の卒業文集に現れる女子生徒について ヒル @kiyojii

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画