第7話 小ざまぁ
西田が堂々とした態度で登校する。
態度のでかい足取りで自身の席まで移動し、背負っていたカバンを机に下ろす。
「あん? 」
西田は周囲を見渡す。普段よりも注目が少ないことに気が付いたようだ。
クラスメイトの視線の先を把握する。西田は俺が注目の的だと理解する。
「お前、見ない顔だな」
西田は不機嫌な態度を隠さず、高圧的な姿勢で俺に詰め寄る。
クラスメイトの視線が俺と西田に集まる。
「うん? その席に座っているってことは、もしかして馬場か? 」
西田が目を細めて俺の顔を注視する。
「そ、そうだけど」
俺は控えめに視線を逸らして答える。
「まじかよ。お前、別人じゃねえかよ…」
俺の激変した姿を認識し、驚く西田。しばらく俺を凝視する。
しかし、我に返ったように首を左右に振る。
「お前、もしかして、不登校の間に整形したのか? そうだよな。そうだよな! おい! お前ら!! こいつ整形してるぜ!! やばくね!! 」
西田はバカにした口調で周囲のクラスメイト達に大きな声で同調を求める。
「相澤も、こんな整形やろうの付近で佇んでないで。俺と一緒に話そうぜ! 」
西田が馴れ馴れしく相澤の肩に手を置こうとする。
「気安く触らないでくれる? 」
相澤は反射的に冷たい口調で西田の手を払いのける。
「は…」
一瞬の出来事に西田の顔が固まる。
「ど、どうしたんだよ相澤。もしかしてこんな整形野郎の方を持つのか? 」
西田が慌てた顔で尋ねる。
「整形? だから? そんなのどうでもいいし」
相澤は冷めた顔で答える。
「お、お前らからも何か言ってやれよ!! 」
西田は周囲に助けを求めるように叫ぶ。教室の全体に行き渡るように視線を走らせる。
しかしクラスメイト達からの反応は無い。皆がスルーするように沈黙を貫く。
「なんでだよ。こんなの今まで…」
西田は力無く肩を落とす。表情も絶望したように見える。
「なんか西田君、馬場君を落とすような発言してるけど。もしかして嫉妬してる? 自分よりも圧倒的にかっこいい馬場君に。馬場君の注目のせいで朝登校しても普段よりも注目もされなかったし」
「そ、それは…」
相澤の問い詰めに目を泳がせる西田。
「やめといた方がいいよ? 相手が悪すぎる。今の馬場君と西田君は次元が違うから。もはや違う生き物だから。それぐらい馬場君がかっこいいから」
相澤がとどめを刺すような鋭利な言葉を放つ。相澤の表情には迷いなど存在しない。
一方、クラスメイト達も肯定するように首を何度も縦に振り頷く。
「そんな…」
その光景を直で目にした西田は呆然と立ち尽くす。しばらく微動だにしない。
「さ、さっきの続きなんだけど」
相澤は西田の存在を無視するように視界から外し、恥ずかしそうに俺との会話を再開する。
なにこれ! やばいな!!
イケメン最強かよ!!
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