嫁に恐らく不凍液を飲まされ?俺は殺された様だ。そしてタイムリープした。ありえない...殺してやるよ
楽(がく)
第一章 不凍液混入?
歪曲
第1話 殺された世界
気が付けば俺、山田愛美(やまだまなみ)は若返っていた。
27歳から高校生に。
静かに過去を思い出す。
高校時代に帰っていて薄暗い。
つまり夕暮れなのだろうけど...なぜこうなった。
「...クソ嫁が」
手作りジュースだとそう言われ飲んでから俺は倒れ気を失った。
それから今に至っている。
ここまでいったらもう確定だろう。
嫁に殺され。
しかも何故か若返ったという事だろう。
「クソ嫁が」
俺は同じ言葉を呟きながら石を蹴っ飛ばした。
それから壁に鞄を叩きつける。
愛していた。
なのにこんな真似をするとは思わなかった。
クソ嫁が。
絶対に許さない。
「...」
そう考えながら俺は鞄を拾ってから帰宅し始める。
イライラが止まらない。
自らの旦那を訳の分からない毒物で殺すか普通。
すると「あれ」と声がした。
目の前を見ると「お帰り。まなちゃん」と声がした。
その声の主は金髪のクォーターの幸奈だった。
顔立ちが物凄い整っている美少女。
繊細な感じの少女だ。
カリナ・ノーヴァ・幸奈。
俺の幼馴染。
前世で引っ越して行った後輩の少女...。
「...ああ。幸奈」
「遅かったね?今日は」
「...ちょ、ちょっとテストがあってな」
「そうなんだ?」
幸奈はニコニコしながら俺の下に来る。
因みに幸奈は俺の家の隣に住んでいたが高校卒業と同時にアメリカに引っ越した。
その筈だったのだが。
成程な。
この場所に居るのは...過去に帰ったからか。
「...どうしたの?」
「何が?」
「いや。深刻そうな顔をしてる」
「...い、いや。何でもない。すまない」
「でもなんだか深刻そう」
「ありがとう。だけど大丈夫だ」
そして俺は苦笑した。
それから俺は幸奈に「すまない。今日は寝るよ。付き合ってくれてありがとうな」と言ってから自宅に帰ろうとした。
すると幸奈が「うん。何かあったら相談してね」と笑顔になる。
幸奈は家に戻って行った。
どうもうちの家に料理のおすそ分けでもしに来た様だった。
☆
「クソ嫁が」
そう呟きながら俺は枕をぶん投げる。
クソ嫁...絶対に許さない。
次会ったらいたぶり殺してやるよそれなりに。
そう考えながら俺は壁にぶち当たって落ちる枕を見る。
息を整えるだけでもイライラする。
浮気をして俺を殺すとか。
「...」
あの時、ジュースを飲んでから倒れ。
薄れゆく意識の中で...クソ嫁は喜んでいた。
何故なら薄ら笑いを浮かべていた。
それが最後に見た嫁の顔だった。
クソッタレ。
「...」
若返った。
つまり嫁も高校生だが。
会ったら殺してやる。
捕まろうが何だろうが...絶対に許さない。
会ったのは大学生の頃であるので...準備してからぶっ殺してやる。
「...」
俺は無言で枕を拾ってからそのままベッドに枕を置き直した。
それから俺は唇を噛んでいると「おーい」と声がした。
俺は「!」となりながら横にある窓を開ける。
するとパジャマ姿の幸奈が居た。
俺を見ながらニコニコする。
フェ〇メールの絵でも連想させる美しさだ。
「どうした?」
「いや...ちょっと気になったから」
「...ああ。つまり...さっきの行動が、か?」
「そうそう。...だって本当になんか悩んでいる感じだったからさ」
「悩んでないぞ」
「嘘は吐かないで。...君の顔がそれは嘘だって言ってるから。私達、幼馴染なんだから、ね?」
「...」
幸奈は笑みを柔和に浮かべながらそこに居る。
だが幸奈に話してどうなる?
殺された事実を。
俺はそう考えてから「...実はテストがな。あまり点数が取れなかった」と言う。
すると幸奈は「!」と俺に目を丸くした。
「あ、じゃあさ。今度復習しない?」
「...それ良いかもな。お前の家でか?」
「そうそう。...えへへ」
「...」
なんというか。
幸奈は俺が好きという感じではない。
俺とはあくまで幼馴染の関係だって思っている。
でも最高な奴だ。
だからコイツと結婚した奴は本当に幸せ者だろう。
前世ではどうなったか定かじゃないけど。
「幸奈」
「うん?なーに?まなちゃん」
「...お前は将来、どんな奴と結婚したい?」
「...ふぁ?いきなりだね」
「ああ。...いや。気になっただけだ」
「...それは...」
幸奈は沈黙する。
それから頬を朱に染めた。
俺は「?」を浮かべながら「幸奈?」と聞く。
幸奈は「内緒」と言うだけで結局教えてくれなかった。
そうか。
言えない人なんだな。
「...お前が好きな奴が居て良かったよ」
「へ?」
「...いや。お前を守ってくれるだろ?そいつ」
「...そ、そうだね...いつも守ってくれるよ。傍でいつもずっと」
「そうなんだな。良かったじゃないか」
そう言われた幸奈は「...」となってからジト目になる。
俺は「?」を浮かべながらそのジト目幸奈の顔を見てみる。
幸奈は「じゃ。お休み」と言ってから窓を閉めてカーテンを閉め去ってしまった。
なんだってんだ。
これは俺がクソ嫁を探すまでの道のりを描いた。
そんなラブコメになる。
ラブコメというか復讐劇?なのかもだが。
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