異形青年の助手となった少年が、さまざまなあやかしたちと関わることで成長していく姿に感動を覚えました。出会いの数があるほどドラマがある。それをひしひしと感じる物語でした。
あやかしと、人間と。兄とそりが合わず家を追い出されたリッカが出会うあやかしは、不思議なお店を営むナイスガイ・夜蓋さん。淡々とスマートな彼と、恐怖や驚きが欠落しているリッカのペアはこちらの驚きなど見向きもしないでまるで「日常」のようにお仕事をこなします。不思議なのに、身近。普通なのに、尊い。ハッと気づく瞬間と優しさを詰め合わせた見事な筆致です。丁寧な語り口調に癒されながら、幻想の旅に誘われましょう。
"あやかし" の特性を絡めた "真相" が多様で面白い。"猫又" の話が特にお気に入りです。とても綺麗にまとまっていて、寂しさと暖かさを感じさせてくれます。