異世界に落ちたのは、ヤシガニ戦車だった。

異世界転移ものに目新しさを感じなくなっていた中で、久々に「出会いの段階で違う」と感じる作品でした。

舞台設定や導入の構造が、よくある転移系とは明確に異なります。
主役は人間ではなく、ヤシガニ型の多脚戦車。
しかもその存在がただのネタではなく、物語の中でしっかり機能しているのが印象的です。

SF的な兵器描写と、異世界ファンタジーの要素が自然にかみ合っていて、設定の説明も過不足なく、読むテンポを妨げません。

最初は異質さに引っかかりながらも、
気づけば“これでしか描けない物語”になっている。

そんな読後感のある作品でした。
まずは一話、読んでみてほしいです。確実に記憶に残ります。

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