第8話 ビジネスの基本
J・S・モルガンには息子がいた。
息子の名前は、J・P・モルガン。
※父親の「J・S・モルガン」とわかりやすく区別するために、本書での表記は「息子モルガン」といたします。
この息子モルガン(J・P・モルガン)こそが、モルガン財閥の実質的な創始者となる。
J・S「息子よ」
息子モルガン「はい」
J・S「ピーボディさんが引退して6年になる」
息子モルガン「そうですね」
J・S「社名もJ・S・モルガン商会と変えて頑張ってきた」
息子モルガン「はい」
J・S「しかし、いまいちパッとしない。なにかいい方法はないだろうか?」
息子モルガン「すべてのビジネスの基本は、時代の流れに敏感になることです」
J・S「なるほど」
息子モルガン「今、時代の最先端はパリです」
J・S「たしかに」
息子モルガン「そこで僕は、パリに行ってみようと思います」
J・S「それはいい!」
息子モルガン「時代の最先端には、きっとチャンスが転がっています」
J・S「パリは戦地だから、くれぐれも気をつけて」
息子モルガン「わかりました」
こうして息子モルガン(J・P・モルガン)はパリへ旅立った。
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