第5話
「子供のお母さんに言われたの。
『先生のおかげで、主人が積極的に子供のお迎えに行くようになってほんとに感謝してます』
って。 ふぅんと思ってたら、ある日同僚が
『ちょっと、凄いことになってるよ』って。
見たら、ケータイにサイトが出来てて」
えっ、サイト??!
「それがさ、、、もう、すごいの。
普段の時だけじゃく園の夏祭りの時とか、クリスマスだとか。それぞれ季節や行事ごとの写真が。」
聞いているだけでぞっとした。それを見たときの平間主任はもっとぞわっとしただろう。
「それで、辞めた。」
で。この職場に来たのか。
それにしても…幼稚園から施設。
平間主任は、体力的にキツくても人のお世話をする仕事が好きらしい。
だが、ここに居たんじゃ男性との出会いは絶望的に近いよなぁ。なにせ利用者は年寄りしかいない。スタッフの入れ替わりもあまりないし。
更に平間主任の好みは相撲取り。そうそうそそられる人などいないだろう。
いっそ両国あたりに引っ越せばいいのに。平間主任くらいの可愛さなら、職種を選ばず面接で落とされることはないはずだ。
などなど。勝手に一人、頭の中で想像しながら昼休みは過ぎてゆく。
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