NTRが主題ではあるけど、男女間の価値観の相違っていう部分が個人的に一番スポットが当たってる部分なのかなと。
作中の女の子達は自分の価値観を明確に持っていて、それを一切悪びれることなく他者に押し付けられる。
逆に主人公は優しいし真面目だけど、良くも悪くも自己を確立できておらず、自分を上手く相手に表現することが出来ない。何より、物事を俯瞰して見えない。
作者様が実際に見聞きした事や、人間関係の構築、向き合い方が文章に色濃く表れていて、読んでいると、
「なるほどな、確かにそういう考えもあるよな、でも自分はこうかな」と思慮させられちゃって、結果自然と惹き込まれていきました。
創作の性格の悪い女の子に対して、どんなに悪感情を抱いたとしても「お高く留まってる」という所で止まるけど、本作のヒロインズは言葉は良くないんだけど「安い女」という表現が一番しっくりくるような嫌悪感を抱かせられた。これはそれだけ、キャラの人物像がはっきりと読者に伝えられている、という事。
人間の本質的に嫌な所を違和感なく、丁寧に書いている本作はそれ故に読み手の感情をかき乱してくる上手さがある。
流石にここまでではないとは思うけど、フィクションの女の子が如何に清楚に描かれているか、とにかく色々と考えさせてくれる深い作品。