世知辛い中学校時代を戦友のように励ましあって生きてきた主人公とヒロイン①(元カノ、シタ女)がいざ新天地である高校入学を機に恋人関係になったのに、主人公は勉学などで忙しくなりヒロイン①の変化に気づけずよりスペックの高い男に乗り換えられ傷心の時に出会った校内のみならず近隣にも美しさを称えられたヒロイン②(皆に秘密にしているが地元で有名な不良の彼氏あり)に男除け代わりに疑似カップルになるかわりに彼女から色々指導してもらうといったところから始まる物語です。
学校という閉塞された社会でスクールカーストなどその時しか通用しないものに気を使いながら、主人公はヒロイン②に時にエッチな時にためになる指導を受けながら自分のプレミア感を高めつつ、登場人物たちは時に傷つき、励ましあい、戦い、向き合ったり、諦めたり、流されたりといった実寸大の高校生の姿を時にシニカルに、時にコミカルに、時にエッチに描かれています。
ストーリーも単なるNTRされて(この言い方も語弊はありますが)しかえしのざまぁといったものでなく、主人公はヒロイン②より見識を深め成長し彼なりにざまぁをするシーンは素晴らしいです。まさしく「男子3日会わざれば刮目して見よ」です。また次章より真ヒロイン?登場だったり、ヒロイン①のその後やヒロイン②の主人公に対する心情の変化などますます物語は深みを増し更新が楽しみです。
またこういうことあるよなとか、この件は私はこう思うといった楽しい発見や知見にあふれる物語で、相方に議論を交わしたくなること必須です。時にその金言はボディブローのようにささるでしょう!
主人公もヒロインたちもゲス男やシタ女もとても人間味あふれ現実にいそうなキャラであり、また”悪役”キャラも全部悪いわけでなくこれは仕方ないやこの行動や考え方は納得できるといったキャラの作りこみがすさまじく、作者様の深い人間洞察と人間愛を感じる大傑作です。
お勧めです。ぜひご一読を!
NTRが主題ではあるけど、男女間の価値観の相違っていう部分が個人的に一番スポットが当たってる部分なのかなと。
作中の女の子達は自分の価値観を明確に持っていて、それを一切悪びれることなく他者に押し付けられる。
逆に主人公は優しいし真面目だけど、良くも悪くも自己を確立できておらず、自分を上手く相手に表現することが出来ない。何より、物事を俯瞰して見えない。
作者様が実際に見聞きした事や、人間関係の構築、向き合い方が文章に色濃く表れていて、読んでいると、
「なるほどな、確かにそういう考えもあるよな、でも自分はこうかな」と思慮させられちゃって、結果自然と惹き込まれていきました。
創作の性格の悪い女の子に対して、どんなに悪感情を抱いたとしても「お高く留まってる」という所で止まるけど、本作のヒロインズは言葉は良くないんだけど「安い女」という表現が一番しっくりくるような嫌悪感を抱かせられた。これはそれだけ、キャラの人物像がはっきりと読者に伝えられている、という事。
人間の本質的に嫌な所を違和感なく、丁寧に書いている本作はそれ故に読み手の感情をかき乱してくる上手さがある。
流石にここまでではないとは思うけど、フィクションの女の子が如何に清楚に描かれているか、とにかく色々と考えさせてくれる深い作品。