失恋歌にすらならない想い出
太田道灌
花火大会
好きな子も夏祭りに誘えずに一人で名駅カラオケルーム
アプローチもせずに失恋歌歌い溜息ひとつ
通知音を上げたスマホそばに置いて健気に来ぬ誘い待ち
着信に歌を止めては別の人 眼前に構える採点画面
カラオケから帰宅道中 祭りはいまだ序盤
君の家を通りがかってみる 大通りには浴衣多し
ひとりでに開くトーク画面 虚無感を覚えれば雨粒二適
悲しみを歌にしてみれば 歌えるエピソードなく
失恋歌にすらならない 夏のあくる日
受験の夏休みは 始まったばかり
悲しさに本のページを捲れば 成就したる恋の惚気あり
粛々と数学を解けば 出来上がったのは恋愛方程式
数値を代入してみても 君の想いは代数的に解けず
超越的可解性を 探してみる
花火の音聞こえ 君の声幻に聞く
イヤホンからはバラード キャンセリングされない花火
曲中では雨が降っていた 明日晴れるかな
花火の感想聞こうと開くトーク画面 指は宙に動くだけ
ニュースで映された祭りの盛況具合 君の姿を探し乾く目
友達に送られた祭りの写真 君の後ろ姿を幻視する
僕の春は,余韻すら残さず消えていった
夏は遠し。
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ご読了いただき,ありがとうございます。
今回は,なんとなく書きたくなったので学生恋愛をイメージして詩を作ってみました。
丁度昨日,愛知県名古屋市で花火大会があったというニュースを見て,そこからインスピレーションを得て作成しました。
推敲をちゃんとしたわけではないので誤字・脱字等ありましたらコメントにてご報告ください。
もし,面白いと感じていただけましたら,♡,☆での応援のほど,よろしくお願いします。
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失恋歌にすらならない想い出 太田道灌 @OtaSukenaga
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