違う! 天国じゃない! 来るな! ここは地獄だ! 地獄以上の地獄だ! 来るな! 誰も来るな! ここは地獄だ!!!
※ 微妙にグロ表現あり
注意要
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○月×日(水)14:24分 曇り 良好
先日の除霊での消耗が完全に回復した
念のためにさらに3日ほど静養期間を伸ばしたのが良かったようだ
あまりにも頭を下げられたので仕事を受けたわけだが……やはり、私は呪物の解呪は得意ではない
対呪物は、とにかく互いが力押しになるわけだが……う~む、消耗が激しくなるのが難点だ
今年は風水的にも好調の年とはいえ、無理をするのは良くないようだ……まあ、私ももうすぐ40代になるわけだし、若い頃のようにはいかないか
霊能力自体はあの頃より修行を重ねたおかげで強くなってはいるが、体力面だけはどうにもならないか……
○月△日(月)9:37分 曇り 良好
仕事の依頼が来た
馴染みのところからの依頼だ
何時もならよほどの理由がない限りは受けるのだが、今回の依頼はどうにも違和感を覚える
内容は学校にて心霊現象が多発しているので、原因究明と、可能ならば除霊を行ってほしい……というものなのだが
学校の名前は雲母学校。覚えがある、たしか進学校だったはず
だが、おかしい
学校はその特質性から、そういった心霊現象が起こりやすい場所ではあるが……しかし、いきなり起こるわけではない
また、毎年人が入れ替わるので、その度に気質が改善されるはずだが……いちおう、現場を見てからにしよう
○月◆日(木)15:11分 晴れ 少し、影響を受けた
信じられない
なんだアレは、いったい何をしたら、あんな状態になるのだ?
今日は動揺して言葉が出てこない……また明日書くことにしよう
○月▽日(金)8:19分 雨 少し、体調が悪い
一日経った
うまく眠れなかったが、それでも横になっていたおかげか、昨日よりも体調が良くなって安心した
記憶が薄れる前に書いておくが、あの場所はおかしい
酷い呪物でも持ち込んだのだろうか?
それとも、神が祀られた土地を穢したりしたか……だが、そういう意味での悪い気配はなかった
なんとも、不気味だ
あまり良くない気配で満ちているのはわかるのだが、肝心の大本が分からない……アレほどならば、敷地に入っただけでもどこに居るのかがうっすら分かるはずなのだが
とにかく、良くない気配が満ちている。呪物の類ならば、それさえ対処してしまえば問題は解決するが……
とにかく、今日一日身体を清め、休めてから、明日もう一度伺おう
リスクはあるが、子供たちの安全を思えば無視できない
○月Ω日(日)14:07分 晴れ 平常
初めて入った店だが、この店のパスタは美味しいな……コーヒーも良い感じだ
急遽、所用が入ったので翌々日になったが、何事もなく終わったひとまず良かった
結論から書こう
やはり、あそこにはナニカがある
生徒の数が少ない日曜日でも、その気配が弱まる気配がない
原因が生徒たちより発せられる気質ならば、多少なり弱まるはずだが……それが無いということは、それ以外に原因があるのだろう
とりあえず、教師たちより聞き取りを行った結果、呪物の類ではなさそうだが……では、誰かが忌地に足を踏み入れたりしたのだろうか?
それならば、逆に分かりそうだが……
○月★日(火)9:14分 晴れ 良好
今日より、雲母学校にて除霊作業を行うことになる
出発前に気持ちを整理する意味でこれを記しているが、事前の調査ではずいぶんと不可解な点が多過ぎて、受けた今でもこれで良かったのかと考えてしまうが……まあ、もう遅いか
はたして、本当に悪霊の類なのか……それとも、怪異の類か
悪霊ならばやりようはあるけど、仮に怪異の類ならば、どうしたものか……
念のため、知り合いよりいくつか法具を貸してもらったが……う~む、何事もなければ良いのだが
□月○日(火)15:00 晴れ 少し、消耗している
本日の記録
調査を始めて7日目、いまだ学校内の異常の原因を掴めず
学校内にて様々な浮遊霊の存在を確認できているが、これらが今回の原因になる可能性は低いと思われる
どちらかと言えば、この学校に引き寄せられている……といった感じだろうか。
初日以前から続いている学校内の異常も、変化なし
霊的な異常ではないが、明らかに普通とは言い難い状況なのは変わらず
生徒たちに影響が出ているのは確認できているが……しかし、悪霊の類ではないので、いくら除霊による回復を試みても、翌日には元に戻ってしまう
いったい、なにが原因なのか……明日は、改めて近隣への聞き込みを行う
□月×日(木)8:25 晴れ 少し、消耗している
昨日の聞き込みを改めてまとめていて、分かった事がある
それは、この学校が建てられるよりも前に、この辺りだけで行われていた風習があるというもの
話してくれたのは、御年97歳のお婆さんで、だいぶ認知症が進んでいるせいで、情報の信頼性は薄いが……とはいえ、何も無いよりはマシだ
ひとまず、学校内の調査だけでは埒が明かないので、調査を外に向けてみようと思う。あと、この辺りの古い地図でもあれば良いのだが……
追記 18:40分
役所や図書館にも行ってみたが、残されている記録を見る限りでは、これといって目に留まるものはなかった
学校が建てられる前が墓地だったり、あるいは寺院などがあったのではと疑ったが……まあ、それならば、調べるまでもなく分かるか
しかし、こうなると、やはりこの問題を突破する鍵は、お婆さんが語っていた、この辺りで行われていた風習か……
□月Σ日(月) 16:14分 曇り 消耗激しい
お婆さんに限らず、介護施設なども回ってみたが……昨今は個人情報だとか何だとかで難しく、なんとか2人だけ教えてくれる人が居てくれた
1人は、『何かしらの風習というか、儀式を執り行っていたのは知っている。ただ、私は隣町に住んでいたので、それ以上は知らない』
1人は、『風習とか、そういうのは知らない。でも、あそこは毎年豊作で、今でこそ違うけど、昔はとても裕福な暮らしをしている者が多かった』
やはり、その詳細不明な風習あるいは儀式が此度の騒動に関係しているのは確かなようだ
ただ、この風習あるいは儀式に関する資料は何も残されていないようで、本当に実在していたのか、噂が噂を呼んでいただけか……それも分からないのが現状である
さて、このまま調査を続けたいが、最近はけっこう疲労が溜まっているので、一旦、休息を挟むことにする
□月×日(水) 8:00 晴れ 平常
思っていたよりも消耗が激しかったようで、結局一日まるごと急速に充てる必要があった、これから出勤だ
やはり、校内のあの空気は、私のような霊感を持つ者にとっては毒の霧も同然だ
原因は分からなくとも、どうにか発生源さえ突き止め、抑えることができたら……
学校側から、さすがにいっこうに改善出来ないことに苛立っているという趣旨の発言を戴いたが……こちらとしても、やれるだけの事はやっているのだが
追記 22:14 曇り 良好
夜に、泊まっているホテルに情報を知る女子生徒が尋ねてきた
これには私も驚いたし、こんな時間に……とも思ったが、彼からの話があまりにも行き詰っていた現状を打破する切っ掛けになったので、今回ばかりは見て見ぬふりをする
いくら男子とはいえ、こんな時間だ。女の子が1人で出歩くのはよくない……万が一を思えば、私の話も分かってくれるだろう
さすがに夜も遅いので、明日に改めて話を伺うことにした
追記 0:44 不機嫌
夜中にホテルスタッフの電話にて起こされた
なんでも、見回りで部屋の前を通った際、濃厚な血の臭い(鉄臭い?)がしたとかで、なにか事故でも起こったのかという話だった
出てみれば、別のホテルスタッフも居て、とても酷い臭いがするとのこと……しかし、当然ながら私の部屋も含め、そんな血の跡などない
いったい、何を勘違いしたのか……念のため室内も見てもらったが、臭いの大本になるようなものはなにもなかったので、謝罪のち退散となった
いちおう、私の方からもこっそり霊的に探知をしてみたが……う~む……
□月Ю日(木) 23:47 晴れ とても良好
昨日に引き続き、事前に連絡していたとおり、ホテルに来てもらって、先ほど終わったところだ
学校の方が良かったのだが、相手は妊婦さんだ。授業のこともあるし、あまり時間を取らせない方が良いだろう
記録がてらこちらにも書いておくが、やはり、あの学校があったあたりには、今は廃れてしまった風習があったようだ
廃れる理由は、どうやら儀式を行う若手が減ったせいで、自然に途絶えてしまったのだとか……仕方がない事とはいえ、まあそれは置いておこう
とにかく、お爺さんの話は実に興味深いものだ……これで、少しでも解決の糸口が見つかれば良いのだが……
□月 日(土)6:11 曇り 良好
早朝、再び風習を知る者から連絡があったので、ホテルまで御足労してもらった
ホテルのフロントに迷惑が掛かるというので、浴室で待っていてくれた……今は、話を聞きながらここに記入している
まず、風習というのだが、結論から書こう
どうやらその風習というのは、異世界にて吹いている『風』をこの世界に流し込むというものらしい
その風は、どうやら普通の風ではなく、浴び続ける時間が長ければ長い程効果を発揮する、万病に効く風のようだ
なんでも、何年にも渡って続いていた不作をどうにかしようと神頼みをし続けた結果、土地神が力を貸した結果らしい
この『風』によって、長年続いていた悪夢から覚めたかのように豊作の年が続き、それまで毎年のように身売りせざるを得なかったのが、ピタリと止められたのだとか
なるほど、どうやら、この風習が関係しているのは確かだ、すぐに調べなくては
ちが まちが われで ない ちがう
□月 日( ) 13:16 風 良好
とにかく、『風』の発生源を探さなければならない
しかし、どうしたものか……彼女たちもその事は知らないとのことだ
私もいずれそこへ向かう必要があるわけだが、そのためにはいくらか魂を連れていく必要がある
学校の問題を解決するためにも、まずは発生源……すなわち、異界へと通じる穴を見付けなければならないのだが……困ったものだ
クライアントである学校側にも、ひとまずこれまでの調査結果を提出しよう
とりあえず、私の手に負えなさそうなので、もう少し調べてみて駄目だったら他を当たってくれ……ということにしよう
……しかし、どうしたものか
仮に穴を見つけたとしても、おそらく私の力ではどうにも……
□月 ( ) 3:12 風 絶好調
いま、気分を落ち着かせるためにも、こうして文字に起こしているが、こうふんを止められない
穴を見つけた
親切な人が、教えてくれた
穴は、あった
どうやら、学校の地下にあるようだ
どうやら、資料室の下だ
あの部屋は、ただの資料室じゃない
何重にも重ねた分厚い板で蓋をしたうえで、土台を固めて封じた、言うなれば出入り口だ
そこから地下を通って校庭の真下ぐらいに、穴がある
風は、物理的な壁で防げるものではない
道理で、ここしばらく調子が良いわけだ
当然だ、風を浴び続けたのだから
生徒たちも、はやく気付いたらいいのに
月 ( 不調
所用のために自宅に戻った
ちょうど彼女たちが来ていたので挨拶をしたら、また色々と教えてくれた
彼らは恥ずかしがり屋なのか、最初の頃はほとんど私の前にも姿を見せなかったが、私が君たちのことを知るにつれて気を許してくれたのか、今では大勢が私に姿を見せるようになった
そうそう、こんなところに記すのもなんだが、最初の頃、思わず呪文を唱えて彼女たちを撃退しようとしたことは許してくれて、だいぶ私の気も安らいだ
どうも、彼らはこの世界の神を嫌うようだ
おそらく、相性の問題か?
とにかく、天敵といっても過言ではないぐらいで……だからこそ、私の呪文で傷つけてしまったことは、悔やんでも悔やみきれない
せめてもの謝罪として、所持していた道具は全て処分した。部屋に貼ってある護符も、焼いた。お詫びの品として、両手の爪を剥がして渡したが……手を叩いて喜んでくれて、ホッとした
それにしても、ここは空気が悪い
学校に居る時は、あれだけ澄んでいたというのに……
捨てちゃ駄目 それは 守れなくなる
( こんにちは )
いま、とても清々しい気持ちでコレを記している
穴に行くにはコンクリートやら何やらを砕いて入るしかないのだが、彼らが協力してくれたおかげで、無事に中に入れた
彼女たちの世界より溢れ出て来る風は、本当に素晴らしいものだ
この風を浴びていると、痛みも苦しみも悲しみも感じず、心地良さだけが身体に満ちて行くのがわかる
教えてもらったのだが、身体にガスを入れて破裂する遊びは格別だ
破裂する瞬間の一瞬の心地良さ、弾ける快楽は、性行為の比ではない
指を一つずつハサミで切ってゆくのも、とても良かった……本当に、この風はすばらしい
一瞬の痛みが、何百倍の快楽になって返ってくる
向こうの世界には、もっともっとたくさんの遊びがあるようで……ふふ、学生時代のように固く勃起していて、なんとも恥ずかしい
風のおかげですぐに傷も治る
最近酷くなっていた肩こりや腰痛も無縁で、こんなに素晴らしい世界があるとは夢にもおもっていなかった
ひとまず、実地調査を兼ねて先に逝ってみることにする
おそらく、すべての原因は、この穴の先にあるのだから
行ってしまった 手が届かない場所へ
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