Unknown氏の小説、なかんずく、愛莉もののなかでも、冠絶して健康な恋愛小説である。主人公も恋人の愛莉も障碍者だが、ふたりの恋愛はけっして病んでいない。つまり、精神障害の物語だが、愛の障碍者の物語ではないのである。最後まで拝読して、本統によかったとおもえる小説だった。