ティブロ王国とマーちゃん〜第1作目〜

きっちゃん

第1話 マーちゃん

ここはティブロ王国、周りが機械に溢れた最先端の国、ここで長年商人をする人がいた。その名はマーちゃんである。マーちゃんはこの国で知らない人はいないというほど有名な商人である。では、なぜここまで有名になったのだろうか。それは今から約数十年遡る。


19XX年、マーちゃんは元々商人ではなく普通のサラリーマンをしていた。

上司「お前はまだそんなこともできないのか!」


マーちゃん「すみません」


上司「こんな簡単なこともできないならもうクビだ!」


マーちゃん「え…?クビ…ですか?」


上司「あぁ、使えないやつはいらない」


マーちゃんは仕事がろくにできず、勤め先の上司からクビを命じられた。


マーちゃん「はぁ、今日から職なしか…どうやって稼ごうか…」


あまりのショックでまともに歩けていなかったが、ある人に声をかけられた。


???「おい、どうかしたのか?まともに歩けてねぇじゃねぇか」


マーちゃん「どちら様ですか?」


???「俺か?俺はギール。ラウギールだ。この国の最高権力者ノワール様のそばで仕えてるやつだ。」


マーちゃん「あのノワール様に仕えてる人!?」


ノワール様とはこのティブロ王国の最高権力者、長命種であり、ティブロ王国が草花に溢れている時から生きていたんだとか。


ギール「そうだ。話は戻すがそんなにひょろひょろ歩いてどうしたんだ」


マーちゃん「実は会社をクビにされて、職がない状態で、これからどうしようかとあれこれ考えていたんだ」


ギール「なるほどな。ところでお前の名前はなんだ?たしか言ってなかっただろ」


マーちゃん「そうだったな。俺はマーちゃんだ」


ギール「マーちゃん、いい名前だな」


マーちゃん「ありがとう」


ギール「元々働いてた会社はどんな感じの会社だったんだ?」


マーちゃん「まぁ主に営業って感じかな」


ギール「営業か…じゃあ商人とかどうだ?」


マーちゃん「どうだって言われても営業で成績を残せてないからクビにされたんだぜ?商人なんか上手くいくはずないって」


ギール「やってみないと分からないだろ?物は試し、続けられなくてもいいからやってみろよ」


マーちゃん「まぁノワール様に使えてる人が言うならやってみようかな」


ギール「そう来ないとな。だが、一人でやるのはきついだろ?ちょっと暇そうなやつに声かけてみるからちょっと待っとけ」


ギール「おーい、そこの少年!ちょっと手伝ってくれないか?」


???「手伝うって何をさ、そしてあなたたちは誰?」


ギール「俺はラウギールだ。隣にいるのはマーちゃん。今日職を無くしたみたいで商人やってみるっていうから1人じゃきついと思って暇そうなお前に声をかけてみた」


???「まぁ暇って言われれば暇だけど」


マーちゃん「じゃあ手伝ってくれるのか!?」


???「しゃーなしね」


マーちゃん「ありがとう!ところで君の名前を教えてくれないか?」


???「名乗るのを忘れていたね。僕はジョン・リミット。よろしくねマーちゃん」


マーちゃん「ジョン・リミット!ジョンって呼んでもいいか?」


ジョン「もちろんさ!」


ギール「じゃあ俺はここで、店が出来たら教えてくれよ。俺が1番目の客になるんだから」


ジョン「ずるい!1番目は僕だ!」


マーちゃん「まぁまぁ、2人で一緒に来てくれたら1番目になると思うぜ」


ギール・ジョン「確かに…」


こうしてマーちゃんの商店を作る計画が始まった。

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