Sランクのパーティーを追放された俺。美少女に誘われた隣国でチートを使ってざまぁする
UMA未確認党
第1話 理不尽な理由で追放すんのは止めろ!
「シャドー……お前をこのチームから追放する!」
喧騒に包まれる夜の酒場、その中で告げられた事実に俺は内心穏やかではなかった。
「追放?何でだよ。俺何かしたか?」
「何かしたかではない。俺らに何もしなかったから追放するんだ」
「大体スキルもダサすぎだってw何さ影を伸ばすだけってw」
「マ、マーチ……」
「顔もダサいですしね。正直ユリウスの方がイケメンです」
おいおいそりゃないだろお前たち!てかビアンカよ何で顔の話になってんだよ!
「おいおい待てよ。俺ら今までともに冒険しただろ?それを今これからってところで今追放するか普通?!」
俺は必死に弁明する。周囲も何が起こったのかとこちらに視線を向け、ざわざわと会話をしている様子が見て取れる。
「とりあえずこれは決定事項だからな。覆るなんて思わないように。まぁてめぇの身の丈に合ったことしろや」
戦士のビードがそう睨みつけて、俺に書類を投げつける。俺はその内容に目を通した。
「この書類の通りだ。じゃあな」
ユリウスは冷たくそう俺に勧告する。チッ俺も腹が立った。
「分かったよ!俺が今ここで出て行けば気が済むんだろ?じゃあなしばらく暇を頂きます」
そう言って俺は荷物を抱えてざわついた酒場から出て行った。その際ビアンカに「餞別だよ!」と何かを投げつけられて…
このSランクユリウスパーティーの追放劇はその後の巨大な出来事の序章に過ぎなかったということで有名な語り草になったのである。
俺は別の酒場で飲んだくれていた。
「何で俺がこんな目によぉ……」
「はいはいこの季節はこういうお客さんが多いですからね……」
「冗談じゃねぇよ!」
俺が馴染みのマスターに愚痴っているとベルが鳴って誰かが入ってくる。
「いらっしゃい」
「ウオッカを頂戴?」
入って来たのは誰でも見ほれるような美しい白髪の女性だった。
彼女は俺の隣に座って来たのだが…
「随分とド派手に追放されたようね。シャドー」
「フン。まぁ流石にあれだけ騒いでりゃバレてたか…姉ちゃん」
「全くあなたには凄く凄い才能があるのに……」
女性はそう俺に告げる。
「はぁ?俺に才能?何を言ってんだよ俺に才能なんかある訳ないだろ」
「そうは見えないけど。追放したパーティは大損にしか見えないわ?自己肯定感が低いのも考え物ね……」
「そ、そうか?」
美しい女性はメロンと名乗った。
「それで?俺に何か旨い仕事を紹介してくれるって言うのか?」
「まぁそうなるわね。やってくれるのかしら?」
「内容によっては」
「それは良かった。頼みたい仕事があるの」
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