戦慄のハロウィンパーティー

あっぴー

戦慄のハロウィンパーティー

お題【Aさんは仲間(B、C、D)と四人でパーティーをすることにしました。

 会場はいつものBさんの家に決まり、当日Aさんは準備をしに少し早めに向かおうとします。

 しかし、仕事で遅くなるから勝手に入って先に始めててくれとBさんから連絡が来ました。

 前にも何回かパーティーをしているので、勝手知ったる他人の家。Bさんの家の合いカギの隠し場所を、Aさんは知っています。

 Bさんの家の玄関を開けて一目見るなり、血相を変えてAさんは逃げ出しました。


 Aさんは何を見たのでしょう?】 


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僕は人気ボーイズバンドSPINELのボーカル神野聖歌かみのせいか

ギターの隠岐田亜音おぎたあのん、ベースの壁井澄夜かべいすみや、ドラムの獅子戸楽夢ししどらむと四人でハロウィンパーティーをすることにした。

会場はいつもの亜音の家に決まった。


当日の仕事は、年明けに出す新曲のPVの各人のソロ部分の撮影だった。

自分は遅くなるから勝手に入って先に始めててくれと亜音から連絡が来た。

前にも何回かパーティーをしているので、勝手知ったる亜音の家。合いカギの隠し場所も知っている。

僕は血色が悪いとよく言われるので、ヴァンパイアの仮装をして亜音宅に足を踏み入れた。

思ったより早く終わったので、準備をしておいてやろう。


しかし、家の玄関を開けて中を一目見るなり血の気が引いて、慌ててドアを閉めて逃げ出した。

亜音のベッドの上で、魔法使いコスをした澄夜が、小悪魔コスをした楽夢ちゃん(1人だけ若いのでこう呼んでいる)の黒のスキニーパンツを脱がせようとしていたのだ。

そしてふたりは真剣な眼差しで見つめ合っていた。


な、なんだよ…

この2人、女の子に興味ないって言ってたのは、こういうことだったのか…

6年組んでて全然知らなかったよ…

楽夢ちゃん、まじで小悪魔だな…

可愛い顔して澄夜をたぶらかしちゃったよ。

澄夜も真面目な顔してても、

少なくともこれからは…

魔法使い(まだ27歳だから予備軍?)じゃなくなるんだなあ!


びっくりして逃げ出しちゃったけど…

まあ、よくよく考えてみれば、男性の身体か女性の身体かどっちが好きかなんて、硬いのがいいか柔らかいのがいいか

…麺の好みの違いぐらいなもんだろう。

僕も最近大好きな人を彼女にできたからわかる、好きな人と身体を重ねられるのは素敵なことだ。

このままじっくり楽しませてやるか


…いやいや!

このままあいつらが続けたら、それ以前の問題があるぞ!

意を決してもう一度ドアを開けた。

「ちょ、ちょっと待てえ!

 ふたりがそういう関係なのはいいけど、亜音のベッドをそういうことに勝手に使うなあ!」

震える声で、でもはっきりと言った。


ふたりは一瞬驚いていたが、

「やだなあ、違う違う」

楽夢ちゃんが笑いながら言った。

「僕達早く終わったから、亜音が用意したお菓子食べて待ってたんだけど、ちょっと食べ過ぎちゃって、こういう仮装の服って造りがきつめだからお腹が凄く苦しくなっちゃって。

 スキニーパンツ脱ごうとしても脱げなかったから、澄夜に手伝ってもらってたんだ」

「なあんだ!

 びっくりしたなあもう!」


「お待たせー」

ようやく女好きキャラらしく狼男の格好をした亜音がやってきたので、4人でハロウィンパーティーを楽しんだ。


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今回の人物たちが登場する小説

「停電エレベーターで猛烈に口説かれてます」

https://kakuyomu.jp/works/16818622176179447913

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