討伐を真実とする彼《か》の威《い》の薙刀――⑥
【うたかたの森】は、ちょっと
木々の生える間隔は広く、
森ではなく
うたかたとは、水面に浮かぶ泡、
その山林は、うたかたのように荒地に浮かんだ
「周囲、地形に、敵影、
「了解」
現地に近付いてからは、さすがに自然と気が
狩り場で
クラリスさんは、ボクたちからは目の届かないどこかにいるらしい。
彼女にとって“距離”という因果は関係ない。
だからといって、助けを期待して気を緩めるほど、ボクたちも腑抜けていない。
余計な緊迫で歩を無駄に滞らせることもなく、いつも通り、ボクたちは進む。
時間をかける必要はなかった、
黒い剛毛の
そして――まるで仮面を
【
ボクたちが
「んじゃ
「気をつけて」
【
その瞬間。
【
「
最も
モニカも駆け出す、走行速度に差はあるが、そこはモニカを信じて、ボクは――ただ、待つ。
【理に触れる
『
――最高に。
握る
武器を
――――やがて、耳に足音、肌に気配、そして疑いようもない視界にも
「
「…………」
「……
言葉も返さず、
音と気配が消えた。
モニカの姿も、いつの間にか
――――しばらく
今度は、傷を――全身に血まみれの致命傷を
「…………
「…………」
「ア、ニキ…………」
特に酷く痛んだ腹の部分を押さえるモニカの姿に、ボクは――……身動ぎもせず、静止して待ち続ける。
(【
(一目散に逃げた意味を考えるに、
(だというのなら、多人数で追うのはやはり悪手だ。ボクたちは最善の選択を選べている――)
心
信じる。モニカは必ず【
「
「…………」
この幻覚は。
ボクの深層心理を知り得ていなければ
おそらく、見る者それぞれに
そこまでは事前に予想できなかったが、
――と。
薙刀の柄に、《熱》が宿り始めた。
――――来る。
「――
その声も
けれど、その声はボクの胸内にも熱を
浅い傷を
だけど――【討伐を真実とする
「【竜の眼】を
お師匠様から盗めた数少ない技術。
初速のみ神速で詰め寄る一歩を、踏み出す。
「それを持つ者が《敵と定めた相手》を前にした時のみ《熱》を宿し、幻覚、錯乱の一切を振り払い無効化する【
薙刀の刃が、空間を切り裂き、【
薙刀。
「薙ぎ払う」攻撃に特化し、槍と
【
「――――――ギャアアアアアアアアアッッ」
羊には似ても似つかない絶叫。
鮮やかな赤色の
【
確実に【狩り取る】という、明確な黒く輝く意思が見える――。
【
馬よりもはるかに早い
どういった生物構造か、
「――――!!?」
簡単に
「――【竜の眼】は特殊な
薙刀は、よほどの
だから、一撃必殺は――
「観念の時間だ、【
止まった一瞬を見逃さない。
モニカの持つ【
槍が
「ガッ――……」
仮面の頭が、鈍い音を立てて、斬首された。
その頭が地面に転がる――……。
「モニカ、警戒を」
「分かった」
未確認新種の
周囲を覆っていた薄い霧が、晴れてゆく――……。
「――いつの間に、霧が……?」
「ね、私も途中まで気付かなかった。気付いて、霧を振り払って
「――――いや、まだだ」
【討伐を真実とする
「再警戒」
「――――!」
モニカも武器を再度、構える。
――妙ではあった。この周辺に、【
はたして――……。
「――――
そう、【
霧が、今までにない晴れかたで、
ナワバリ争いに敗北した者たちが、
「――【
「落ち着いて。――モニカが持っている、その武器は?」
「――【
「うん、遠距離攻撃の手段には困らない。それに、【
「――了解ッ」
「武器を交換しよう、ボクが【
そこまで意思疎通を
ボクたちは気付いた――――気付けぬ間に、目の前に、人が一人、
「うん、あなた達の実力は、大体分かったわ。
【
相変わらず、いつ
「アレは私に任せなさい」
クラリスさんは言うと、ワイバーンの群れへ銃口を向けるみたいに、人差し指を
瞬間、彼女の足元に、
「【
星の崩壊爆発に
――――
ただそれだけしか見えない。視界が
それも一瞬のことだった。
エネルギーが縮小する予兆も見せず、まるで最初から、なにも無かったみたいに。
――――【
空にある星の光を「魔力の音」として読み取り、それらを変化させることで世界の法則そのものを書き換える、
目の前にしても意味が分からない。
これが――現代至高の【アンリアルウィッチ】。
「こんなところかしら」
ワイバーンの群れが跡形もなく蒸発したのを見取ると、しばらく周囲を警戒したのち、ボクたちのほうへ向きなおった。
「さて、修行を課すにおいての要点も分かったわ、そうしたら帰りましょうか」
「――……はい」
「クロちゃん、やっぱり凄ぉ」
目をまん丸にするモニカにフッと笑み、アンリアルウィッチのポーズを見せるクラリスさんだった。
けれど、その事とは無関係に、人には人の歩むその
そのこともまた、昔、このお方から学んだことだった。
――-----§§§-----――
――【
使用武器・【
採取素材・【???】
Clear・『クロエクラリスからの依頼』
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