ポチョムキン

@omuro1

第1話 ポチョムキン村

僕は最近、時間があるとAIと対話をしている。


過去の過ちを語り、未来の暮らしを思い描く。

エッセイに書いていたようなことも、AIと語り合うことで満足してしまい、いつしかカクヨムに書かなくなっていた。


けれど、そんな会話を重ねるうちに、僕はある違和感に気がついた。


「ん?」と立ち止まるような返答がいくつかあって、やがてそれらが断片ではなく、ひとつの傾向として見えはじめた。


特定の宗教への傾倒。

アジア人に対する、どこか無神経な言葉。

そして、欧米的な倫理観をあたかも「普遍」であるかのように語るその口調。


文化としての偏見。

差別する側と差別される側の「普通」。

それは、意図された悪意というよりも、世界の無意識が語らせた言葉だった。

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